甘噛みの放置は危険!?

こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。

子犬の噛み癖をどう対処すればいいのか、お困りではないですか?

子犬特有の甘噛みは、大体の家庭でしつけるのに苦戦することの一つです。

今回は甘噛みする理由と噛み癖の危険性についてお話しします。

ここでは子犬の「噛み癖」を、子犬がケージや家具、タオルなどの噛んでほしくない物を噛んだり、遊びの延長で人間の手に噛み付いてしまうこととしてお話ししていきます。攻撃的に吠えたりうなったりせず、遊びの一環として行っていることを指します。

どうして甘噛みするの?

子犬が人に対して甘噛みをする理由として、楽しくてじゃれて遊んでいることがあげられます。

本来生後3週齢~12週齢頃は社会化期と呼ばれて、動物が仲間との絆を形成する時期であり、通常は両親や兄弟などの同種の動物で遊んだりしながら学んでいきます

その際に学ぶことの一つが、噛む力加減です!兄弟たちと遊んでいくなかで、じゃれ合う時の力加減や噛む強さなどを学んでいきます。

しかしペットとして育てられた子犬たちは、早いうちに親や兄弟と離れるため本来兄弟たちと学ぶはずだったことができていません。そのため、人相手にじゃれて甘噛みをしてきます。

噛み癖はどうして直したほうがいいの?

子犬の噛み癖を直しておくことは咬傷事故を防止する上でとても重要です。

例えば子犬が飼い主とじゃれ合う際、飼い主が自分の手をじゃれるものとして遊ぶことがあります。これが原因で人の指や手を噛むことが癖になることがあります。人の手をおもちゃ、じゃれる相手として認識してしまうからです。

体格にもよりますが、生後2〜3ヶ月の子犬であれば、噛まれても痛みはほとんど感じず、「可愛いなぁ」と思うだけでしょう。しかし、子犬はあっという間に成長し、歯が生え揃ったり力が強くなったりします。体格が大きくなると、はしゃぐ勢いも増し、その力加減が変わることになります。その状態で、今までと同じ感覚で手を噛まれると、「痛い」と感じるだけでは済まなくなります。最終的には、流血騒ぎに発展してしまうことも考えられます。例えば、将来成犬になってからその子が嫌いな爪切りを行うとします。甘噛みを放置して本気噛みに変わってしまった場合、爪切りをするにも人の方が怪我をする恐れがあり行うことが難しくなります。

このような出来事が、チワワのような超小型犬の場合、絆創膏を貼る程度で済むかもしれませんが、それがもしセントバーナードのような超大型犬であればどうでしょうか?場合によっては、数針縫うような大怪我を負うこともあり得ます。実際、大型犬が人間の赤ちゃんを噛み死亡させてしまう事故が何件も起こっています。

さらに、もし噛まれた相手が飼い主ではなく第三者であった場合、たとえ噛みつき行為が遊びの延長であったとしても、動物の飼い主にはその責任が問われます。最悪の場合は民事裁判に発展することも考えられます。

まとめ

子犬の時期の甘噛みはかわいいもので、事故に繋がるなんて考えられないかもしれません。しかし将来大きな事故にならないようにするためにも甘噛みは放置せず、改善させていきましょう!