🐾 おうちでできる!短頭種の皮膚ケア5つのコツ
こんにちは。大田区大森にあるイース動物病院です。
パグ、フレンチ・ブルドッグ、ボストン・テリア、ペキニーズなど、いわゆる「短頭種」と呼ばれる犬種は、そのユニークで愛らしい見た目がとても人気です。
しかしその一方で、皮膚がデリケートで、皮膚疾患を抱えやすい犬種でもあります。
実際に動物病院にも、「かゆがる」「赤くなっている」「ベタベタしている」など、皮膚トラブルの相談が非常に多く寄せられます。
では、こういった皮膚トラブルを少しでも防ぐために、飼い主さんがご自宅でできることには何があるのでしょうか?
今回は、**短頭種の皮膚トラブル予防に役立つ『5つのケアのコツ』**をご紹介します。
どれもおうちで簡単に始められる内容ばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね!
✅ コツ①:顔のしわは「毎日やさしくふき取る」
短頭種のチャームポイントでもある顔の「しわ」。
しかしこのしわの中には、皮脂・食べかす・よだれ・涙などの汚れがたまりやすく、湿度も高くなりがち。その結果、細菌や真菌が繁殖し、皮膚炎を起こす原因になります。
特に梅雨時期や夏場などの高温多湿の季節には要注意です。
ケアの方法:
- 清潔なコットンやガーゼをぬるま湯で湿らせ、しわの間をやさしくふき取る
- 水分が残ると逆に蒸れてしまうため、乾いたガーゼでしっかり乾拭きする
- 週に1〜2回は、動物用の低刺激スキンローションや抗菌性のふき取りシートを使用してもOK
※ごしごし強くこすらず、やさしく行うのがポイントです!!!
✅ コツ②:シャンプーは月1〜2回、皮膚に合ったものを選ぶ
「清潔にしたいから毎週シャンプーしています!」という飼い主さんもいらっしゃいますが、実はこれは逆効果になることも。
短頭種の皮膚は薄くてバリア機能が弱いため、洗いすぎると必要な皮脂まで落としてしまい、乾燥やかゆみ、バリア機能の低下を引き起こします。
ケアの方法:
- シャンプーは月1〜2回が目安(皮膚の状態により調整)
- 必ずぬるま湯で、全身をしっかり濡らしてから泡立てて洗う
- シャンプーは犬専用の低刺激・保湿タイプを使用する(できれば獣医師に相談)
- 洗ったあとはしっかりすすぎ、ドライヤーで完全に乾かす
皮膚炎やアトピー体質がある場合は、症状に合わせた薬用シャンプーの使用が効果的です。市販のものを自己判断で使うのではなく、必ず獣医師に相談しましょう。
✅ コツ③:身の回りのアイテムは「清潔・通気性」がキーワード
短頭種は体温がこもりやすく、皮膚が蒸れやすいという特徴があります。
そのため、タオルやベッド、服など、肌に触れるものは常に清潔に保つことが皮膚トラブルの予防につながります。
ケアの方法:
- ベッドカバー、タオル、ブランケットは週に2~3回以上洗濯する
- 洋服は吸湿性・通気性の良いコットン素材を選ぶ(化繊はNG)
- 夏場は洋服を着せず、涼しい環境で過ごさせる方が◎
- 散歩後の足裏やお腹まわりも軽くふき取る習慣をつける
アレルゲンやホコリ、花粉がついた布製品を放置すると、アトピー性皮膚炎の悪化や再発につながることもあるので要注意です。
✅ コツ④:体を触る習慣で「異常の早期発見」を!
皮膚の異常は、目で見るだけでは分かりにくいことも多いです。
毎日のスキンシップの中で、かゆがっている部位、ベタつき、カサつき、においなどに気づけるようにしておきましょう。
ケアの方法:
- 毎日数分でいいので、頭から足先までゆっくり触ってみる
- よく掻いている場所や舐めている部位がないかチェック
- 赤み、フケ、かさぶた、脱毛、湿ったベタつきなどがないか確認
特に短頭種では、耳の後ろ、わき、内股、しっぽの付け根、しわの中などがトラブルの起きやすい部位です。
気になる症状が見つかったら、自己判断せずに早めに動物病院へご相談ください。
✅ コツ⑤:室温・湿度管理で皮膚トラブルを防ぐ!
短頭種は、体温調節が苦手なうえに、皮膚が蒸れやすく細菌が繁殖しやすいという特徴があります。
そのため、室内環境の管理も皮膚トラブルの予防には欠かせません。
ケアの方法:
- 室温は25~27℃前後をキープ
- 湿度は50%前後が理想(高すぎても低すぎてもNG)
- クーラーと除湿器の併用がおすすめ
- 直射日光が当たる窓際や、風通しの悪い場所で長時間寝かせない
また、夏場のお散歩も早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、アスファルトの熱にも注意しましょう。
熱中症予防と同時に、皮膚の蒸れやかゆみ予防にもつながります。
🌿 まとめ:日々のケアが一番の予防!
短頭種の皮膚は、非常にデリケートでトラブルを起こしやすい一方で、日々のちょっとしたケアで症状を防いだり、早期に発見したりできることも多いです。
以下が本日の5つのケアのまとめです👇
- 顔のしわは毎日やさしくふき取る
- シャンプーは月1~2回、皮膚に合ったものを使う
- タオルや服などは清潔・通気性を意識
- 体に触れる習慣で異常の早期発見を
- 室温・湿度を整えて蒸れを防ぐ
飼い主さんのちょっとした心がけが、ワンちゃんの健康を大きく守ってくれます。
「こんな症状があるけど病院に行くほどかな?」と迷ったときは、遠慮せずにイース動物病院までご相談ください!