給水容器の種類

みなさん、こんにちは!イース動物病院です。

今回は給水容器のお話をします。皆さんのおうちでは、どんなタイプの給水容器を使っていますか?家にどのくらい給水容器を置いていますか?容器によって飲水量や手間が変わってくる場合もあります。

ここでは、給水容器の種類や、種類ごとのメリットデメリットについて紹介します。

給水容器の種類

1.水皿(水ボウル):犬や猫用の一般的な水容器で、陶器、プラスチック、金属など素材は様々

2.給水ボトル:ペットが自分で必要な分だけ水を取ることができる装置で、重力によって水が供給される

3.自動給水器:タイマーやセンサーによって、ペットが水を飲むと自動的に補充されるタイプの給水器

4.キャットファウンテン:猫用の特別な給水器で、水が循環し、常に新鮮な水が提供されるように設計されている

どのタイプが最適かは、ペットの種類やサイズ、健康状態、日常のライフスタイルによって異なります。

種類ごとのメリットデメリット

1.水皿(水ボウル)

メリット

・手入れが比較的簡単で洗いやすく、衛生管理しやすい

・安価で入手しやすい

・デザインやサイズのバリエーションが豊富

・飲み口が大きくて、水が飲みやすい

デメリット

・抜け毛やほこりが入りやすいため汚れやすく、定期的な水の交換と洗浄が必要

・特にプラスチック製品は傷がつきやすく、細菌が繁殖するリスクがある

・金属製で反射する水は飲まないなど、素材によっても反応が変わる場合もある

2.給水ボトル

メリット

・倒して水がこぼれるリスクが少ない

・水が長時間新鮮な状態で保たれる

・毎日水を補充する手間が少ない

・設置するスペースを取らない

デメリット

・口をつけるノズル部分などに菌が繁殖しやすい

・一度に出る水が多くないことや顔を上げて飲む必要があることから、飲水量が減る子もいる

・構造が複雑で、洗浄が煩雑になることがある

・機械的な部品が故障する可能性がある

3.自動給水器

メリット

・ペットが常に新鮮な水を利用できる

・フィルター式の場合、毛やほこりをろ過できて衛生的

・短期間での外出時に便利

・水の補充が定期的に自動で行われる

デメリット

・電気を必要とするため、停電時には機能しない

・設置やメンテナンスが必要

・コストがかかる

4.キャットファウンテン

メリット

・水が循環し、常に酸素を含んだ新鮮な水が供給される

・猫にとって水を飲みやすい刺激を与える

・水の表面に浮かぶゴミや飛び散りを抑える

デメリット

・複雑な構造のため、洗浄が手間がかかる場合がある

・電源を必要とする場合があり、停電時には機能しない

・コストがかかる

その他の考慮するポイント

体格に合ったものを選ぶ

体のサイズと比べて水飲み容器が合わないと、飲みにくいと感じることがあります。水飲み容器を選ぶときはパッケージの記載などを参考に、体格に合ったものを選ぶようにしましょう。


深さのあるものを選ぶ
水を飲むときは、舌で勢いよく水をすくい上げているとされています。そのため、水皿を購入する際は、ある程度深さのあるものを選ぶようにしましょう。とくにマズルの長い犬種の場合は、浅いお皿だと飲みにくいので注意が必要です。


老犬などの場合やエリザベスカラー着用時は高さのあるものを選ぶ
低すぎる水飲み容器だと、首を大きく下げて飲む必要があり、気管が圧迫されてむせやすくなります。また、体の大きい大型犬や、首や足腰の弱くなった老犬の場合は、前足や首に負担がかかるおそれもあるので、無理のない姿勢で水が飲めるよう、少し高さのあるもの、もしくは高さのある台に容器を置くようにしましょう。
術後などでエリザベスカラーを着用している時も、ぶつかって飲めないことがないように同様に高さを出してあげましょう。

まとめ

このように、犬の水飲み容器にはそれぞれ特徴やメリット・デメリットがあるので、それらをよく比較し、愛犬愛猫が水を飲みやすく、飼い主さんが扱いやすいものを選んであげるといいでしょう。また、犬の水飲み場は水分不足防止のためにも複数箇所あると安心なので、ハウスにはボトルタイプ、リビングにはボウルタイプや自動給水器を置くなど、併用して使うのもおすすめです。

夏場は最低でも1日2回の水の入れ替えが必要になってきます。

急な多飲多尿は腎臓病や糖尿病などの症状なので、急に変化した場合は早めに診察を受けることをおすすめします。

しっかりと水分管理もして愛犬愛猫の健康を維持していきましょう。