猫にパテラ(膝蓋骨内方脱臼)って存在するの?!

こんにちは!イース動物病院です。

よくワンちゃんでは膝蓋骨内方脱臼(通称パテラ)とネコちゃんと暮らしてる方でも少しは耳にしたことはあるのではないでしょうか。実はネコちゃんにも膝蓋骨内方脱臼は存在する疾患です。

猫の健康は飼い主にとって常に心配事です。特に、関節に関する問題は猫の生活に大きな影響を与える可能性があります。今回は、猫の膝蓋骨内方脱臼について、症状から治療法まで詳しく解説します。

【膝蓋骨内方脱臼とは?】

膝蓋骨内方脱臼は、猫の膝関節の異常な状態を指します。通常、膝蓋骨は膝関節の外側に位置していますが、脱臼が起こると内側に移動します。この状態は猫の歩行や活動に深刻な影響を与え、痛みや不快感を引き起こすことがあります。

【症状】

歩行の変化

    膝蓋骨内方脱臼の猫は、歩行に変化が見られます。足を引きずるような歩行や不安定な歩行がみられることがあります。猫が脱臼した膝関節を避けようとする行動が見られることもあります。

    • 痛みや不快感

    脱臼が起こった膝関節は炎症を伴い、痛みや不快感を引き起こすことがあります。猫が触られることを嫌がったり、関節周囲を舐めたりする行動が見られることがあります。

    • 関節の不安定性

    膝蓋骨が脱臼しているため、関節が不安定になります。触診すると、関節の異常な動きや不安定さが感じられることがあります。

    • 腫れや熱感

    脱臼によって膝関節周囲が削れてしまい炎症が起こることがあり、腫れや熱感が見られることがあります。

    • 運動能力の低下

    脱臼が進行すると、猫の運動能力が低下することがあります。ジャンプや走ることなどの活動が制限されることがあります。

    【診断】

    膝蓋骨内方脱臼の診断には、臨床検査と画像診断が必要です。獣医師は猫の症状を観察し、レントゲン検査などの画像検査を行って、脱臼の程度や関節の状態を評価します。

    【治療法】

    1. 保存療法

    軽度の膝蓋骨内方脱臼の場合、保存療法が行われることがあります。

    2.外科手術

    重度の脱臼や慢性的な状態では、外科手術が必要な場合があります。手術には膝関節の安定化や再建が含まれます。適切な手術方法は獣医師との相談によって決定されます。

    【予防とケア】

    膝蓋骨内方脱臼の予防には、適切な運動や体重管理が重要です。また、猫の脚や関節に負担をかけるような活動を避けることも大切です。定期的な健康チェックや運動プログラムの導入などが予防に役立ちます。

    【まとめ】

    猫の膝蓋骨内方脱臼は、猫の健康や生活に深刻な影響を与える可能性がある疾患です。早期の診断と適切な治療が重要です。獣医師との定期的な検診や適切なケアを提供することが、猫の回復と健康維持に役立ちます。猫の膝蓋骨内方脱臼に関して、症状から治療法まで理解することで、飼い主として猫の健康管理に役立てましょう。

    当院では毎週月曜日に整形専門外来を行っています。びっこを引いている。ジャンプしない。など些細なことからでもご相談ください。