犬猫の歯にご用心!硬いものを噛むリスクと歯が折れたときの対処法
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です!!
今回は「犬や猫が硬いものを噛むことの危険性」と「もし歯が折れてしまった場合の対応」についてお話しします。
愛犬・愛猫の健康を守るためにも、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
えっ、犬や猫の歯って折れるの?
人間と同じように、犬や猫も歯が折れてしまうことがあります。特に最近は「デンタルケア用のおもちゃ」や「硬いガム」、「鹿の角」「骨」など、歯を使って遊ぶ・食べるグッズが増えていますよね。確かに歯垢や歯石の予防にはなりますが、実はそれが原因で歯を痛めてしまうケースも少なくないのです。
硬いものを噛むリスクとは?
● 歯が欠けたり折れたりする
特に多いのが「犬の奥歯(臼歯)」が真っ二つに割れてしまうケース。これを「破折(はせつ)」と呼びます。猫でも上下の犬歯が折れることがあります。折れた部分から神経が露出してしまうと、痛みも強く、細菌が入りやすくなるため注意が必要です。
● 歯ぐきや顎を痛める
硬すぎるものを無理に噛むと、歯だけでなく、歯ぐきや顎の骨に負担がかかります。顎の骨が薄い小型犬や老犬・老猫は特に注意が必要です。
● 噛んでいる最中に飲み込んでしまうリスクも
たとえば、骨の一部が割れて尖って、角のかけらが喉や胃に刺さってしまう危険性もあります。
歯が折れてしまったらどうすればいい?
「歯が折れた!」と気づいたら、すぐに動物病院に相談しましょう。折れ方や場所によって処置方法が異なります。
【動物病院での処置例】
- 歯の神経まで達していない場合
→ そのまま様子見になることもありますが、歯の保護処置(詰め物など)を行う場合もあります。 - 神経が露出している場合(露髄)
→ 神経を取って根管治療をするか、抜歯になることが多いです。放置すると痛みや感染のリスクが高まります。 - 歯の根本や歯肉内で折れている場合
→ 外からは見えづらく、レントゲンなどで確認が必要です。
飼い主としてできる予防策は?
1. 硬すぎるものは避ける
「膝のお皿より硬いものは噛ませない」
これが一つの目安です。鹿の角や牛の骨など、カチカチに硬いものは避けましょう。市販のおやつやおもちゃでも「適度な柔らかさ」があるものを選ぶのが大切です。
2. 歯の健康は日頃のケアから
デンタルケアは、毎日の歯磨きが基本です。嫌がる子には、歯磨きシートやデンタルガムを上手に使って、少しずつ慣れさせていきましょう。年に1~2回、動物病院での歯科チェックもおすすめです。
3. 歯の異変にすぐ気づくこと
・ごはんを食べにくそう
・片側の歯だけで噛んでいる
・口臭がひどい
・よだれが増えた
・口元を気にする素振りがある
こうした様子が見られたら、歯に異常がある可能性があります。早めに受診しましょう。
まとめ:噛むことは大事。でも、適度に!
犬も猫も「噛む」ことは本能ですし、心の健康にもつながります。でも、硬すぎるものは歯のトラブルの元。長く元気に食べて、遊んで、笑顔で過ごしてもらうためにも、安全なおもちゃやケア用品を選び、定期的なチェックを心がけましょう。
大切な家族の笑顔のために、今日からできること、始めてみませんか?