犬猫のノミ・マダニ対策

みなさん、こんにちは!イース動物病院です。

今回はノミ・マダニの対策についてのお話です。暖かくなり、ペットと一緒に外出する機会も多いと思います。ノミは暖かい春から夏にかけて活発になり、ノミ・マダニに接触するリスクが増えるため、しっかりとした対策を取りましょう。

犬猫のノミやマダニ対策は、重要な健康管理の一環です。これらの寄生虫は犬猫にさまざまな健康問題を引き起こす可能性がありますので、予防策をしっかりと行うことが必要です。以下では、犬のノミやマダニ対策の重要性や方法について詳しく説明します。


ノミやマダニが引き起こす問題


ノミやマダニは、犬猫にとってだけでなく飼い主にとっても問題となる可能性があります。主な問題には以下のようなものがあります。

ノミ

  • かゆみと皮膚炎: ノミの刺し咬みによって、かゆみを感じることがあります。かゆみによって犬が激しくかむことで、皮膚炎や痛みを引き起こすことがあります。
  • アレルギー性皮膚炎: ノミの唾液に対するアレルギー反応が起こることがあり、アレルギー性皮膚炎を引き起こすことがあります。これにより、皮膚が赤く腫れたり、痒みが強くなったりします。
  • 貧血: 大量のノミに刺されると、貧血を引き起こす可能性があります。特に若齢や高齢は貧血が重篤な場合があります。
  • 寄生虫感染: ノミは寄生虫の中間宿主となることがあります。例えば、テープワームの一種である犬回虫は、ノミを介して感染することがあります。
  • 感染症: ノミには感染症を引き起こす可能性があるものもあり、バルトネラ感染症やリケッチア症などが挙げられます。
  • ストレス: 猫の場合、ノミによるかゆみや不快感でストレスを受けます。これにより、行動や食欲に影響を与えることがあります。

マダニ

  • かゆみと皮膚炎: マダニは犬猫の皮膚に付着し、刺し咬むことで皮膚炎やかゆみを引き起こすことがあります。特に、犬はかゆみを感じて激しくかむことで、炎症が悪化することがあります。
  • 感染症: マダニには、感染症を引き起こす可能性があるものがあり、ライム病やバーベシア症、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などが挙げられます。これらは人獣共通感染症と呼ばれ、人にも感染します。重篤な症状を引き起こすことがありますので、早期発見・治療が重要です。
  • 貧血: マダニによる刺し咬みや吸血によって、貧血を引き起こす可能性があります。特に、大量のマダニに刺されると貧血が進行しやすくなります。
  • アナプラズマ症: マダニによって感染されることで、アナプラズマという病原体が犬猫に感染することがあります。アナプラズマ症は発熱や関節炎などの症状を引き起こすことがあります。
  • その他の症状: 猫の場合、発熱や食欲不振、活動量の低下などの一般的な症状を示すことがあります。これらの症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談することが重要です。

ノミやマダニ対策の方法


ノミは暖かくなる春夏に特に活発ですが、服などに付着して家の中に持ち込まれ、カーペットなどで冬場でも長期生存しています。草むらや家具の下、ベッド、クッションなどに多く生息しています。
マダニは季節関係なく活動し、公園や草むら、河川敷などにも生息しています。

  • 定期的な予防薬の使用: 犬猫のノミやマダニ対策には、定期的な予防薬の使用が重要です。市販されているノミ・マダニ予防薬を獣医師の指示に従って使用しましょう。
  • 環境の清掃: ノミやマダニは環境中にも生息しています。定期的に寝床や床を掃除し、洗濯することで寄生虫の予防につながります。
  • 予防接種: マダニが媒介する病気に対する予防接種も重要です。定期的に動物病院で健康診断を受け、必要な予防接種を受けましょう。
  • 早期発見と対応: 犬猫の毛並みを定期的にチェックし、ノミやマダニがいないか確認しましょう。特にマダニは一度吸血を始めると皮膚から取り除くことは困難です。引っ張って抜くと、皮膚内に刺さっている部分が残ってしまう可能性があります。もし発見した場合は、早めに獣医師に相談し適切な対応を取りましょう。

まとめ


犬猫のノミやマダニ対策は、飼い主の責任として重要な健康管理の一環です。定期的な予防薬の使用、清掃、予防接種など、様々な対策が必要です。犬猫の健康を守るためにも、積極的な対策を行いましょう。