犬猫のシニアライフについて
みなさん、こんにちは!イース動物病院です。
近年では動物医療も発達し、犬猫の寿命も延びてきました。一般的に7歳を超えるとシニア期と呼ばれ、足腰が弱くなったり目が悪くなったりなどの変化が現れてきます。
高齢になるとかかりやすい疾患もあるため、最低でも年に1回は健康診断を行うことで早期発見に繋がります。
おうちの子の年齢や体格に合わせて暮らしの工夫を行うと、より快適で安全な生活を送ることができるので是非一度確認してみてください。
食事
食器を高くして食べやすくしましょう。 また、いつでも飲めるように新鮮な水を何ヶ所かに置くといいでしょう。
基礎代謝も落ちてくるシニアの食事は、カロリー過多による肥満に十分な注意が必要です。太りすぎは足腰のみならず、心臓や肺にも負担をかけます。そのため、年齢に応じた栄養を考慮した食事が重要です。食欲が落ちて来た場合は温めて匂いを立たせたり、嗜好性の高いフードを混ぜたり、噛みやすい柔らかいフードに変えてみるなどの工夫もあります。獣医師と相談して、運動量ともバランスのとれた適切な食事内容にしましょう。
トイレ
入り口を浅くして段差をなくしたり、スロープをつけて入りやすくしましょう。
高齢になるに伴い、足腰の筋力低下などでトイレが上手く出来ないケースがあります。トイレ周りに余分にペットシーツを敷いておくと、トイレからはみ出た場合も安心です。
寝床
体温の調節機能も低下するため、暑さや寒さにも弱くなります。夏は涼しく快適なところにを寝床にしてあげ、冬は保温性の高いマットを敷いたり、ペットヒーターを利用したりするのがおすすめです。室内の温度調節には十分配慮し、冷暖房の風が直接当たらないように寝床を配置しましょう。
また目や耳が悪くなっているため、家族がよくいる空間に置いてあげると安心することができるのでおススメです。逆に、人の出入りが多いドア付近や廊下近くは落ち着かないため避けた方がいいでしょう。
床材
マットや毛足の短い絨毯などを敷き、滑りにくい床にすると足の負担が減ります。また爪が引っかかるような毛足の長い絨毯は転ぶ危険があるため犬猫の生活スペースには置かない方がいいでしょう。
安全対策
以前は普通に上り下りしていた階段も足腰が弱くなってきたシニアには危険です。階段や台所は柵で入れなくしたり、高いキャットタワーは低くするなどして事故を防ぎましょう。
シニアになると視力が落ちてきます。なるべく部屋のものの配置やレイアウトを変えない方がいいでしょう。また、視力が落ちたことで距離感覚も鈍くなり物にぶつかって怪我をする場合もあります。犬猫の目線で部屋を確認し、危険な角などをクッションやタオルで保護しましょう。
段差
おうちの子のお気に入りスポットまでの道に段差などはありますか?ソファやベッドの上はもちろん、部屋と部屋の間はフラットでしょうか。リビングなど普段から同じ部屋で過ごす場合は問題ないですが、部屋と部屋の間に大きな段差がある場合は埋めておくと安全です。ソファやベッドの上に登らせてあげたい場合は、スロープや小さなステップや階段を設置してあげると負担なく上り下りすることができます。
上記のこれらは、シニア期始めのまだ自力で物事を行える頃のシニアライフです。より年齢を重ねると今まで出来ていたことが自力では行えなくなり、介護が必要になったりします。
食事の切り替え時期や方法、介護、暮らしの工夫の仕方など、何か分からないことがありましたらお気軽にご相談ください。