犬の歯が抜けたらどうする??

こんにちは!大田区大森のイース動物病院です!

今回は、犬の歯が抜けてしまう原因と対処法についてお話したいと思います♪

犬の歯が抜けた場合の対処法と予防策

犬の歯が抜けたと聞くと、驚いたり心配したりする飼い主は多いと思います。特に、まだ若い犬や健康な成犬の場合、歯が抜けることは異常と感じることがあるでしょう。しかし、歯が抜ける原因はさまざまで、それに応じた適切な対処や予防が重要です。この記事では、犬の歯が抜けた場合の対応方法、考えられる原因、そして予防策について詳しく解説します。


1. 犬の歯が抜ける原因とは?

犬の歯が抜ける原因は、大きく分けて子犬の乳歯が抜ける自然な過程と、成犬の病気や怪我によるものがあります。それぞれのケースについて見ていきましょう。

1.1 子犬の場合:乳歯の生え変わり

子犬の歯が抜けることは、通常の成長過程の一部です。生後3〜6か月頃に、乳歯が永久歯に生え変わる時期が訪れます。この期間中、歯が抜けたり、ぐらぐらすることは自然な現象です。乳歯が抜ける際には、特に痛みや出血がないことが多く、ほとんどの犬はこの過程を無事に通過します。

ただし、乳歯が抜ける過程で注意すべきこともあります。例えば、乳歯が永久歯と重なって生えてしまう「残存乳歯」の問題です。これは歯並びに影響を及ぼし、将来的に歯周病やかみ合わせの問題を引き起こす可能性があるため、早めに動物病院での診察が推奨されます。

1.2 成犬の場合:病気や怪我

一方、成犬やシニア犬で歯が抜ける場合、何らかの健康上の問題が原因である可能性が高いです。以下に、考えられる原因をいくつか挙げます。

  • 歯周病
    歯周病は、成犬が歯を失う最も一般的な原因です。歯垢や歯石が蓄積し、歯茎に炎症を引き起こし、最終的には歯を支える骨や組織が破壊されることで歯が抜けてしまいます。初期段階では、口臭や歯茎の腫れ、出血などの症状が見られるため、これらの兆候があれば早めに動物病院での診察が必要です。
  • 外傷や事故
    犬同士の遊びや激しい運動中に歯をぶつけたり、何か硬い物をかじることで歯が折れたり抜けたりすることもあります。外傷による歯の損傷は、特に犬が興奮しているときに起こりやすいです。歯が折れた場合、痛みが伴うため、早急な治療が必要です。
  • 栄養不足や老化
    栄養が偏っていたり、年を取ることで、歯や歯茎が弱くなり、結果的に歯が抜けやすくなることがあります。特にカルシウムやビタミンDが不足すると、歯や骨の健康が損なわれます。

2. 歯が抜けた場合の対処法

犬の歯が抜けた場合、まずは冷静に対応することが大切です。以下のステップを参考にしてください。

2.1 抜けた歯の確認

まず、抜けた歯が乳歯なのか永久歯なのかを確認します。もし子犬の場合であれば、乳歯が抜けることは自然なことですが、成犬やシニア犬の場合は、健康上の問題がある可能性が高いため、慎重な観察が必要です。抜けた歯を保管しておき、動物病院に持っていくと診断の助けになる場合もあります。

2.2 歯茎の状態をチェック

歯が抜けた部分の歯茎を確認し、出血や腫れ、痛みがないかを確認します。軽い出血は自然に止まることが多いですが、出血が続く場合や歯茎がひどく腫れている場合は、早急に獣医の診察を受けることが重要です。

2.3 獣医師への相談

歯が抜けた原因がわからない場合や、歯茎の状態が悪い場合は、必ず獣医師に相談しましょう。歯周病が原因であれば、治療が必要ですし、怪我による歯の損傷の場合は、場合によっては歯の再生や修復が可能なこともあります。また、歯の健康全般を診てもらい、今後のケア方法についてもアドバイスを受けることが大切です。


3. 犬の歯の健康を保つための予防策

歯が抜けてしまう事態を防ぐためには、日々のケアが重要です。以下に、犬の歯の健康を維持するための基本的な予防策を紹介します。

3.1 定期的な歯磨き

犬の歯磨きは、歯周病を防ぐ最も効果的な方法の一つです。歯磨きには、犬専用の歯ブラシと歯磨き粉を使用し、できれば毎日行うのが理想です。最初は嫌がる犬も多いですが、少しずつ慣らしていくことで、ストレスなくケアができるようになります。

3.2 歯科ガムやおもちゃの利用

歯磨き以外にも、噛むことで歯垢を取り除く効果のある歯科用ガムやおもちゃを与えるのも良い方法です。ただし、硬すぎるおもちゃは逆に歯を傷めてしまう可能性があるため、適度な硬さのものを選ぶことが大切です。

3.3 定期的な健康診断

犬も定期的な健康診断が必要です。特に歯や歯茎の状態は、飼い主が日常的にチェックしづらい部分でもあるため、動物病院でのプロによる診断が重要です。年に一度、もしくは2回の歯科検診を受けることで、歯周病の早期発見や予防が可能になります。

3.4 栄養バランスの取れた食事

歯や歯茎を健康に保つためには、栄養バランスの取れた食事が不可欠です。特に、カルシウムやビタミン類は歯や骨を強くする役割があります。市販のドッグフードには、これらの栄養素が含まれていることが多いですが、特別なケアが必要な場合には、獣医師に相談して適切なサプリメントを使用するのも良いでしょう。


4. 最後に

犬の歯が抜けるという現象は、年齢や原因によって対処法が異なります。子犬の場合は自然な成長過程ですが、成犬やシニア犬で歯が抜ける場合は、何らかの健康問題が隠れていることが多いため、早めの対応が必要です。また、日々のケアを怠らず、歯の健康を保つことで、犬が長く健康で幸せに過ごすための基盤を作ることができます。適切なケアを行い、いつまでも愛犬の笑顔を守りましょう。

当院では週に1度歯科専門外来を行っております!歯のことで何か気になることがありましたら、お気軽にご相談ください☆

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