犬のトイレトレーニングがうまくいかないときの見直しポイント
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。
「何度教えてもトイレを失敗する」「場所は合っているのに端でしてしまう」「急にトイレを外すようになった」――。
トイレトレーニングがなかなか安定しないと悩む飼い主さんは少なくありません。実は、トイレの失敗には犬なりの理由があり、それを理解することで再トレーニングはぐっとスムーズになります。
今回は、犬のトイレトレーニングがうまくいかないときに見直すべきポイントと、成功へ導くコツをお話します。
なぜ犬はトイレを失敗してしまうの?
犬がトイレを外すのには、いくつかの代表的な原因があります。
1. トイレの場所や環境が合っていない
トイレの位置が落ち着かない場所にあると、犬は排泄をためらいます。
人の出入りが多い場所や、テレビの音が大きいリビングの端などは、犬にとっては落ち着かない環境です。
また、トイレのサイズが小さすぎたり、シートが滑る素材だったりしても失敗の原因になります。
2. 成功体験の積み重ねが足りない
トイレトレーニングは「ここで排泄すると良いことがある!」という学習が基本です。
しかし、ごほうびを与えるタイミングが遅い、または褒め方が少ないと、犬が「どの行動が正解か」を理解しにくくなります。
3. 我慢できる時間がまだ短い
特に子犬の場合、膀胱の発達が未熟なため、トイレを我慢できる時間が短いです。
「トイレに連れて行くタイミングが少し遅れただけ」で失敗することもよくあります。
4. 匂いが残っている
失敗した場所の匂いが残っていると、犬は「ここでもいいのかな」と勘違いしてしまいます。
犬の嗅覚は人間の何千倍も敏感なので、人が気づかない程度の残り香でも、犬にとっては十分な誘因になります。
5. 飼い主の反応がストレスになっている
叱られることが続くと、犬は「排泄=嫌なこと」と学習してしまい、隠れて排泄するようになります。
その結果、トイレシートの手前や家具の陰などでこっそりしてしまうことも。
トイレトレーニングを見直す5つのステップ
トイレ環境を整える
まずはトイレの場所を見直してみましょう。
静かで通気性がよく、犬が安心できる場所に設置するのが基本です。
トイレトレーは体のサイズよりも少し大きめにし、動いても体がはみ出さない程度の広さを確保しましょう。
成功体験を増やす
成功した瞬間に、明るい声で「いい子!」と褒め、ごほうびをあげます。
この“タイミング”が非常に大切です。排泄後3秒以内、トイレ内にまだ犬がいるうちに褒めることで、犬は「この行動が正解なんだ!」と強く記憶します。
特に子犬期は、1日に何度もトイレをするので、成功体験を積み重ねるチャンスがたくさんあります。
タイミングを把握する
犬にはトイレの「予兆」があります。
床の匂いを嗅ぎ始めたり、くるくる回ったりする行動が見られたら、すぐにトイレに誘導しましょう。
また、寝起き・食後・遊んだ後は排泄のタイミングになりやすいです。
スケジュールを決めて誘導することで、トイレ成功率が一気に上がります。
匂いをしっかり消臭する
失敗した場所は、ペット用の消臭スプレーでしっかりと拭き取ります。
アルコール系ではなく、酵素系の消臭剤がおすすめです。
中途半端に拭くと匂いが残り、犬が「またここでしていい」と思ってしまうため、徹底的にリセットしましょう。
怒らない・焦らない
トイレの失敗は成長の過程です。叱ると犬は排泄を我慢したり、飼い主のいない場所でするようになったりして悪循環に陥ります。
成功を褒め、失敗は淡々と片付ける――これが一番の近道です。
成犬の再トレーニングにも効果あり
トイレトレーニングは子犬だけのものではありません。
引っ越しや模様替え、飼い主の生活リズムの変化などによって、成犬でも一時的に失敗することがあります。
その場合も、上記のステップをもう一度丁寧に繰り返すことで、再び安定した排泄習慣を取り戻せます。
まとめ
犬のトイレトレーニングがうまくいかない原因は、「理解できていない」のではなく「環境やタイミングが合っていない」ことがほとんどです。
焦らずに一つひとつの原因を見直していけば、必ず改善していきます。
大田区、蒲田、大森でお困りなことがありましたら、お気軽にご相談ください。
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