デンタルケア
こんにちは!大田区大森にありますイース動物病院です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。当院では、動物たちがいつまでも元気で健やかに暮らせるよう、日々の診療はもちろん、ご家庭でのケアについての情報発信にも力を入れています。
今回は、飼い主さまからのご相談も多い「わんちゃん、ねこちゃんのデンタルケア」についてお話しします。お口の中の健康は、わんちゃん・ねこちゃんの全身の健康にも深く関わっています。
ぜひ、最後までご覧いただき、ご家庭でのケアにお役立ていただければ幸いです。
わんちゃん、ねこちゃんの健康はお口から!かんたんデンタルケアで寿命をのばそう
ペットとして家族の一員となっているわんちゃんやねこちゃん。健康管理にはごはんや運動、予防接種など多くの気を配るポイントがありますが、意外と見落とされがちなのが「歯のケア=デンタルケア」です。
人間と同じように、わんちゃんやねこちゃんも歯周病や虫歯、口臭などのトラブルを抱えることがあります。これらは放っておくと全身の健康に影響を及ぼすこともあるため、毎日のケアがとても大切です。
この記事では、わんちゃん、ねこちゃんのための簡単で続けやすいデンタルケア方法をご紹介します。
なぜデンタルケアが必要なの?
歯周病のリスク
わんちゃんやねこちゃんの口の中には多くの細菌が存在しており、歯磨きをせずにいると歯垢がたまり、やがて歯石になります。この歯石が原因で歯茎に炎症が起き、歯周病を引き起こすのです。
特にわんちゃんは人間よりも唾液の分泌が少なく、歯垢がたまりやすい傾向があります。また、ねこちゃんも高齢になるにつれて歯周病のリスクが高まります。
全身への悪影響
歯周病が悪化すると、細菌が血液を通じて心臓や腎臓、肝臓などへ運ばれ、重大な疾患を引き起こす可能性があります。つまり、口腔ケアは全身の健康維持にもつながっているのです。
自宅でできる!かんたんデンタルケア方法
① 歯磨き:できれば毎日が理想!
歯ブラシを使った歯磨きがもっとも効果的な方法です。最初はガーゼで歯や歯茎をやさしくこするところから始め、少しずつブラシに慣らしていくとよいでしょう。
市販のペット用歯磨きペーストは、飲み込んでも安心な成分で作られており、チキン味やミント味などで嗜好性も高められています。
【ポイント】
- 最初は短時間(10秒〜30秒)からスタート
- 嫌がったら無理せず中断し、ごほうびをあげる
- 毎日少しずつ慣らすのがコツ
② デンタルガムやおもちゃの活用
どうしても歯磨きが難しい場合は、デンタルガムや噛むことで歯垢除去に効果があるおもちゃを活用しましょう。これらは遊びながら自然とケアができるため、飼い主にもペットにも負担が少ない方法です。
ただし、ガムはサイズや硬さに注意し、必ずペット用を使用してください。
③ 食事でのケア
最近では「デンタルケア用のフード」や「歯垢を抑えるサプリメント」も販売されています。食事と組み合わせることで、より効果的なケアが期待できます。
こんなサインは要注意!
以下のような症状が見られる場合、すでに口腔内のトラブルが進行している可能性があります。
- 口臭が強い
- よだれが増えた
- 食べるのを嫌がる、片側の歯でしか噛まない
- 歯茎が赤く腫れている
- 歯がぐらぐらしている、抜け落ちた
これらの症状が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
動物病院でのプロフェッショナルケアも活用しよう
定期的に動物病院で歯のチェックを受けることも大切です。麻酔下での歯石除去(スケーリング)は、家庭では取りきれない歯石をきれいに除去でき、口内をリセットするのに有効です。
年に1回を目安に、健康診断とあわせて口腔内の状態もチェックしてもらいましょう。
まとめ:毎日のちょっとした習慣が、健康寿命をのばすカギ
わんちゃんやねこちゃんのデンタルケアは、特別なことをしなくても、毎日のちょっとした習慣の積み重ねで大きな違いが生まれます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、無理なく少しずつ習慣づけていくことで、ペットの健康を守ることができます。
大切な家族がいつまでも元気でいてくれるよう、今日からできるデンタルケアを始めてみませんか?