うちの子、小さな歯が残ってる??
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。
今回は犬猫の乳歯遺残についてお話しします。
どんな子にも起こりうることなので気になる方はぜひ最後までご覧ください!
はじめに 成長期の犬や猫は、乳歯が永久歯に生え変わる過程があります。しかし、稀に乳歯が抜けずに残ってしまう「乳歯遺残」という状態が見られることがあります。この状態が続くと、歯並びや口腔内の健康にさまざまな問題を引き起こす可能性があるため、早期に対処することが重要です。今回は、乳歯遺残の原因や症状、治療法について詳しく解説いたします。
乳歯遺残とは? 犬や猫は、生後2〜3ヶ月頃に乳歯が生え揃い、6〜7ヶ月頃には乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。しかし、何らかの原因で乳歯が残り、永久歯と乳歯が重なり合う状態を「乳歯遺残」と言います。特に小型犬や猫の一部の品種では、この乳歯遺残が起こりやすいとされています。
乳歯遺残が引き起こす問題 乳歯遺残があると、歯並びが悪くなったり、噛み合わせに問題が生じることがあります。また、乳歯と永久歯が並んでいると、食べかすやプラークが溜まりやすくなり、歯石の原因にもなります。これにより歯周病や口臭が発生し、ひどくなると痛みを伴う炎症や、抜歯が必要になることもあります。
乳歯遺残の原因 乳歯遺残の主な原因としては、遺伝的な要素が考えられます。特に小型犬種や一部の猫種では、顎が小さく、歯がうまく抜け落ちずに残ってしまうことがあります。また、成長期に栄養が不足していたり、咬合の発育が正常に行われない場合にも、乳歯が抜け落ちずに遺残してしまうことがあります。
乳歯遺残の症状 乳歯遺残がある場合、以下のような症状が見られることがあります。
- 歯並びの乱れ:永久歯が正しい位置に生えず、噛み合わせに違和感が生じる。
- 口臭:乳歯と永久歯が並ぶことで、食べかすが溜まりやすくなり、口臭の原因になる。
- 歯石や歯周病:プラークや歯石が溜まりやすく、歯周病のリスクが高まる。
- 痛みや不快感:炎症が起きている場合、動物が口を痛がる仕草を見せることがあります。
乳歯遺残の治療法 乳歯遺残が確認された場合、動物病院での診断が必要です。一般的な治療法としては、遺残している乳歯の抜歯が推奨されます。特に、永久歯が生えてきた後も乳歯が抜けない場合は、早めに抜歯を行うことで歯並びや口腔内の健康を保つことができます。麻酔を使用して行われることが多いため、手術前にはしっかりと健康チェックを受け、動物の状態に応じた適切なケアを行います。
乳歯遺残の予防策 乳歯遺残を完全に予防することは難しいですが、以下のような対策が有効です。
- 定期的な口腔内チェック:成長期の犬猫では、特に歯の生え変わりの時期に口腔内を確認し、異常がないかを確認します。
- デンタルケアの習慣化:歯磨きを習慣化することで、歯周病や口臭を予防しやすくなります。
- 健康的な食生活:バランスの取れた食事は、歯や顎の健康維持に役立ちます。
まとめ 乳歯遺残は、歯並びや口腔内の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早期に発見し、適切に対処することが大切です。成長期の犬や猫を飼っている方は、定期的に動物病院でのチェックを受け、必要な場合は治療を検討しましょう。
当院では週に1度歯科専門外来を行っております!
歯の事で気になることがある方、歯科専門外来をご希望の方はお気軽にスタッフまでお声かけください♪