猫が高いところから落下してから後ろ足が変!動物病院でまさかの大腿骨骨折といわれた!!

こんにちは!東京都大田区大森西にあります、イース動物病院です!

愛猫ちゃんがキャットタワーなどの高いところから落下してから後ろ足が変に力が入っていない。動物病院に行ったら後ろ足は骨折した!!!そんなことが起きてしまったら心配で不安になりますよね。本日は猫ちゃんの後ろ足にある『大腿骨骨折』についてお話させていただきます。

猫の大腿骨骨折(だいたいこつこっせつ)は、動物病院でよく見られる外傷の一つであり、特に交通事故や高所からの落下などで発生することが多いです。この記事では、大腿骨骨折の原因、症状、治療法、そして予防策について詳しく説明し、飼い主としてどのように対応すべきかを解説します。

大腿骨骨折とは

大腿骨は猫の後肢の最も大きな骨であり、骨盤と膝をつなぐ重要な骨です。この部分が骨折すると、猫の移動能力に大きな影響を及ぼし、治療が遅れると日常生活にも支障をきたすことがあります。大腿骨骨折は単純骨折と複雑骨折に分かれ、治療法や回復のプロセスは骨折の種類によって異なります。

単純骨折

骨が一箇所で折れており、骨が飛び出したり、周囲の組織に大きな損傷を与えることはありません。

複雑骨折

骨が複数箇所で折れていたり、骨が皮膚から飛び出していたり、神経や血管に損傷を与える場合です。この場合、手術が必要になることがほとんどです。

骨折の原因

猫が大腿骨を骨折する主な原因は以下の通りです。

高所からの落下

特に室内飼いの猫でも、ベランダや窓から飛び降りたり落ちたりすることがあり、「猫は高いところから落ちても大丈夫」という誤解が広まっていますが、実際には骨折や他の怪我をするリスクが高いです。

交通事故

外飼いの猫や外に出ることがある猫は、車にひかれて骨折することがあります。

激しい喧嘩

他の動物と喧嘩をしたり、激しく追いかけ回されたりすることで骨折することがあります。

骨折の症状

猫が大腿骨を骨折すると、以下のような症状が見られます。

歩行異常

骨折した脚を引きずったり、まったく使わなくなることがよくあります。歩行が不自然になり、痛みから動くことを嫌がる場合もあります。

腫れや痛み

骨折部位が腫れたり、触ると痛みを示すことがあります。場合によっては骨が皮膚を突き破って外に出てしまうこともあります。

泣き声や不安

猫は痛みに強い生き物ですが、骨折した場合には通常とは異なる鳴き声を出したり、不安そうにうろうろしたりすることがあります。

食欲不振や活動低下

痛みやストレスから食欲がなくなり、元気がなくなることも一般的です。

診断

動物病院での診断は、まず視診や触診を行い、症状や痛みの程度を確認します。その後、X線検査を行い、骨折の場所や程度を詳しく調べます。複雑骨折の場合は、CTスキャンが必要なこともあります。

治療法

大腿骨骨折の治療にはいくつかの方法がありますが、以下が一般的です。

手術

大腿骨の骨折が重度である場合や複雑骨折の場合、手術が必要です。手術では、金属製のピンやプレートを使用して骨を正しい位置に固定し、治癒を促します。手術後は猫が過剰に動かないように、安静に過ごすことが重要です。

リハビリ

手術後や固定法での治療後は、リハビリが必要なことがあります。猫の運動量を制限しつつ、徐々に筋力を回復させるためのサポートが求められます。

回復とケア

大腿骨骨折からの回復には数週間から数ヶ月かかることがあります。その間、猫が無理な動きをしないように環境を整え、適切なケアを行うことが大切です。

自宅でのケア

安静

猫が安静にできるよう、できるだけ動きを制限する環境を作りましょう。狭いケージで過ごさせることや、高いところに登れないようにすることが効果的です。

痛みの管理

獣医師から処方された鎮痛剤を正しく使用し、猫の痛みを和らげることが重要です。自己判断で人間用の薬を与えることは絶対に避けてください。

食事と栄養管理

回復には十分な栄養が必要です。骨の再生に役立つ栄養素を含む食事を与えることで、回復が早まります。特にカルシウムやビタミンDが骨の健康に良いとされています。

大腿骨骨折の予防

大腿骨骨折を完全に防ぐことは難しいですが、以下の予防策を講じることでリスクを減らすことができます。

高所からの落下防止

窓やベランダに網戸や柵を設置し、猫が外に出られないようにしましょう。また、キャットタワーなどで室内での運動を十分にさせることも、ストレスを軽減し、安全な運動環境を提供する方法の一つです。

外出制限

外に出る猫は交通事故や他の動物とのトラブルに巻き込まれるリスクが高いため、できる限り室内で過ごさせることを推奨します。外出させる場合は、リードをつけて散歩をするなど、安全対策を徹底しましょう。

体重管理

肥満は骨折のリスクを高めるため、猫の体重を適切に管理することも重要です。過体重の猫は、骨や関節に過剰な負担がかかり、骨折しやすくなります。

まとめ

猫の大腿骨骨折は、交通事故や高所からの落下など、予測できない事故によって発生します。しかし、適切な診断と治療を受けることで、多くの場合は完全に回復することが可能です。飼い主としては、日常生活での注意や、骨折後の適切なケアを通じて、愛猫の健康を守ることが求められます。

もし、猫が怪我をしたり、大腿骨骨折の疑いがある場合は、すぐに動物病院に連れて行くことをお勧めします。早期の治療が猫の回復にとって非常に重要です。大腿骨骨折のリスクを最小限に抑えるためにも、日常的な安全対策を講じ、猫が健やかに過ごせる環境を整えることが大切です。

当院では毎週月曜日に整形専門外来を行っています。

後ろ足に力が入っていない。変に曲がっている。過去に内科療法で様子を見ていたがよくならない。骨折と診断された。手術したが足を使わない。など些細なことからでもご相談ください。

1からしっかりとご説明し一緒に大切な愛猫ちゃんの為にベストな治療をご提案させていただきます。

大切な愛猫との一生の思い出と日々の生活を少しでもサポートさせていただきます。