愛犬・愛猫の歯、大丈夫?よくある歯の病気とその対策
こんにちは!大田区大森にあるイース動物病院です!
突然ですが皆さんは、ご自宅のワンちゃんネコちゃんの「歯の健康」についてどれくらい意識されていますか?
私たち人間にとって歯の健康が大切なのと同じように、犬や猫にとっても歯はとても大事な体の一部です。
けれど、毎日一緒に過ごしていると、その変化にはなかなか気づきにくいもの。
特に犬や猫は、多少の不調があっても我慢してしまう動物です。そのため、歯の病気は気づいた時にはかなり進行していることが少なくありません。
この記事では、犬や猫に多い歯の病気とそのサイン、そして日頃からできる予防法についてわかりやすく解説します。大切な家族の一員であるペットの健康を守るために、ぜひチェックしてみてください。
犬猫に多い歯の病気とは?
■ 歯周病(ししゅうびょう)
犬や猫の歯の病気で最も多いのが「歯周病」です。これは、歯と歯ぐきの間にたまった歯垢(しこう)や歯石により、歯ぐきに炎症が起きる病気です。
進行すると歯がグラグラになり、最終的には抜けてしまうこともあります。
実は、3歳以上の犬の80%以上が何らかの歯周病を抱えているとも言われています。猫も例外ではなく、特に中高齢になるとリスクが高まります。
■ 歯石・歯垢の蓄積
歯垢は、食べ物のカスや細菌の塊です。放っておくと2~3日で「歯石」となり、固くこびりついて歯磨きでは取れなくなります。この歯石が歯周病の原因になります。
■ 乳歯遺残(にゅうしいざん)
特に小型犬に多いのが「乳歯遺残」です。これは、本来抜けるはずの乳歯が残ってしまい、永久歯と並んで生えている状態です。
歯並びが悪くなり、歯垢がたまりやすくなります。早めに動物病院で相談しましょう。
■ 歯折(しせつ)=歯が折れる
硬いおもちゃや骨などを噛みすぎて歯が欠けたり折れてしまうことがあります。
放っておくと、折れた歯の神経から細菌が入り、痛みや膿みが出ることも。
こんなサインに要注意!
歯の病気は、日常の中で見逃されやすいですが、次のようなサインがあれば注意が必要です。
- □ 口臭がひどくなった
- □ 食べ方がおかしい(片側だけで噛む/食べるのが遅い)
- □ 歯ぐきが赤く腫れている
- □ よだれが増えた、泡のような唾液が出る
- □ 口を触られるのを嫌がるようになった
- □ 歯がグラグラしている、抜けた
こうした変化が見られたら、早めに動物病院で診察を受けることが大切です。
歯の健康を守る予防法
歯の病気は予防がとても重要です。以下のポイントを押さえて、日常からケアしていきましょう。
1. 歯磨きを習慣にしよう
一番の予防法はやっぱり歯磨きです。理想は毎日ですが、まずは週に2~3回からでもOK。無理せず続けることが大切です。
最初は口を触られることに慣れる練習から始め、歯磨きシートやガーゼで拭くだけでも効果があります。慣れてきたら、ペット用の歯ブラシや歯みがきペーストを使いましょう(人間用の歯磨き粉はNG)。
2. デンタルガムやおもちゃの活用
歯磨きが難しい子には、デンタルガムや歯磨き効果のあるおもちゃもおすすめです。ただし、硬すぎるもの(牛骨や鹿角など)は歯が折れる原因になることもあるので注意。
3. 定期的な健康診断を受けよう
年に1回以上は、動物病院で口の中も含めた健康チェックを受けるようにしましょう。必要に応じて歯石除去(スケーリング)などの処置が受けられます。
4. 食事内容の見直し
ウェットフード(缶詰)は食べやすいですが、歯垢がたまりやすい傾向があります。
ドライフード(カリカリ)の方が歯につきにくいと言われています。ただし、フードは栄養面でも個体差があるので、獣医師と相談するのが安心です。
歯の健康は全身の健康に関わっている
歯の病気は、お口の中だけの問題にとどまりません。
細菌が歯ぐきから血管に入り込み、心臓病や腎臓病の原因になることもあります。
特に高齢の犬や猫では、歯周病から全身の疾患に発展するリスクが高いため、日頃の予防がとても大切です。
まとめ:今日からできる歯の健康習慣
✔ 歯磨きは「遊び感覚」で始めるのがコツ
✔ 毎日の観察で“いつもと違う”を見逃さない
✔ 口臭や食べ方の変化は、病気のサインかも
✔ 年に1回は動物病院でチェックしてもらおう
愛犬・愛猫の健康を守るには、飼い主さんの気づきと行動が何よりのカギです。今日から少しずつ、“お口のケア”を習慣化していきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「うちの子にも歯磨きさせたいけどどうやって?」、「最近口の匂いが気になる」などの疑問や質問があれば、お気軽に大田区大森にあるイース動物病院にご相談ください!