目をしょぼしょぼ…ペットに多い『角膜潰瘍』とは?
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です!
みなさん大切な愛犬が急に眼がしょぼつき目を気にしていたらどうしますか?
つい約1週間前に、朝起きたら目がしょぼついて目が半分しか開いていない。本人もよく顔を床や前手で気にしている。ということでご来院されました。
検査をすると目に傷ができていて、角膜潰瘍を起こしていました。
1週間カラーと点眼薬をしっかりと行ってもらい、再度検査したところしっかりと目の傷は治って現在はいつも通りの生活を送ってもらっています!
おうちの子がある日眼をしょぼしょぼさせていて心配になる飼い主様も少なくないと思います。今回は目の病気で特に多い犬の角膜潰瘍についてお話させていただきます。
角膜潰瘍とは?
角膜潰瘍とは、目の表面を覆っている「角膜」と呼ばれる透明な膜が傷つき、炎症を起こしたり、組織が失われたりする状態を指します。簡単にいうと「目の表面の深い傷」です。小さな擦り傷のような浅い症状から、放っておくと失明の恐れがある重度の潰瘍まで、症状は様々です。
犬は人間と違って「痛い」と言えません。そのため、見た目の変化や行動で気づいてあげる必要があります
角膜潰瘍の原因は?
角膜潰瘍の原因は一つではなく、以下のようなさまざまな要因があります。
- 異物混入:草の種や砂などが目に入った場合
- 外傷:他の犬とじゃれている時や、家具の角にぶつけた時など
- ドライアイ(乾性角結膜炎):涙の分泌量が少ない犬に多い
- まつげやまぶたの異常:逆さまつげや、まぶたが内側に巻き込む眼瞼内反症
- 細菌感染やウイルス:結膜炎から悪化することもあります
とくに短頭種(シーズー、パグ、フレンチブルドッグなど)は目が大きく出ていて、乾燥しやすく傷もつきやすいため、角膜潰瘍になりやすい傾向があります。
診断と治療方法
フルオレセイン染色という検査で角膜の傷を確認します。特殊な染料で傷がある部分が緑色に浮かび上がるので、すぐにわかります。

治療の流れ
- 点眼薬・軟膏による治療:傷が浅い場合は、抗生物質や角膜保護の目薬で自然治癒を促します。
- カラー(エリザベスカラー)の装着:犬が目をこすって傷を悪化させないようにします。
- 手術が必要な場合も:重度の場合は外科的処置が必要なことも。角膜を保護するために結膜フラップ術などが行われることもあります。
最後に
角膜潰瘍は、目に関する病気の中でも非常に多く、かつ進行が早いことが特徴です。
「なんとなく目が変だな…」と思ったら、すぐに動物病院を受診することが、視力を守る最大のポイントです。
何か気になる事がございましたら大田区大森西のイース動物病院までご相談ください。