【垂れ耳の子は特に注意!】外耳炎ってどんな病気?
こんにちは!東京都大田区大森のイース動物病院です。
今回は、ワンちゃん・ネコちゃんに多く見られる「外耳炎」についてご紹介します。
特に「垂れ耳の子」や「お水が大好きな子」、「皮膚が弱い子」は要注意!
耳をかく、頭を振る、耳垢が多い…それ、もしかすると外耳炎のサインかもしれません。
放っておくと痛みや強いかゆみだけでなく、慢性化して治りにくくなることも。
早期発見・早期治療がとても大切な病気です。
外耳炎とは?
外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」に炎症が起きる状態です。
犬や猫の耳は人間よりも深くL字型になっており、一度炎症が起きると治りづらく、慢性化しやすい構造です。
特に垂れ耳の犬種(例:ダックスフンド、コッカースパニエル、ゴールデンレトリーバーなど)は、耳の中が蒸れやすく、細菌や真菌が繁殖しやすいため、外耳炎になりやすい傾向があります。
外耳炎の主な原因
外耳炎には、いくつかの原因が考えられます。
■ 細菌感染・真菌感染
耳の中で細菌(スタフィロコッカスなど)や真菌(マラセチアなど)が繁殖し、炎症を起こします。耳の中が湿っていたり、汚れていたりすると感染しやすくなります。
■ アレルギー
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーが耳の炎症として現れることがあります。耳だけが赤くなり、繰り返し外耳炎を起こす場合は、アレルギーの可能性も考えられます。
■ 耳ダニ
特に猫に多く見られるのが「耳ダニ」の寄生です。黒くベタベタした耳垢が出ることが多く、強いかゆみを伴います。
■ 異物
草の種や小さな虫などが耳の中に入ってしまい、それが刺激となって炎症を起こすケースもあります。
■ 耳垢の蓄積
耳掃除が足りず耳垢がたまりすぎたり、逆に耳掃除のしすぎで耳のバリアが壊れてしまったりすると、炎症が起きることがあります。
外耳炎の症状
以下のような行動が見られたら、外耳炎の可能性があります。
- 頭を頻繁に振る
- 耳を後ろ足でかく
- 耳から悪臭がする
- 耳垢が多く、色や質がいつもと違う
- 耳を触られるのを嫌がる
- 耳の中が赤く腫れている
軽度のうちは目立った症状が出ないこともありますが、早い段階で気づいてあげることが大切です。
診断と治療
外耳炎が疑われる場合は、まず耳の状態を確認し、耳垢の検査(耳垢検査)を行います。
顕微鏡で細菌や真菌、耳ダニの有無を確認し、原因に合わせた治療を行います。
治療内容の例:
- 抗菌薬や抗真菌薬の点耳薬
- 炎症やアレルギーを抑える内服薬
- 耳の洗浄処置(必要に応じて病院で実施)
- アレルギーが疑われる場合は食事管理や環境改善の提案
また、慢性的な外耳炎では、定期的な通院や長期的なケアが必要になることもあります。
ご家庭でのケアと予防法
外耳炎は、日頃のケアで予防できるケースも多い病気です。以下の点に気をつけてみてください。
- 定期的に耳の中をチェック(異常がないか見るだけでもOK)
- 耳の周りを乾いたコットンなどで優しく拭く
- 垂れ耳の子や水遊びをした後は耳をしっかり乾かす
- 耳掃除はやりすぎ注意!必要なときだけ行いましょう
- アレルギー体質の子は、皮膚の状態にも注意
特におうちで耳掃除をする場合、綿棒などを耳の奥に入れるのは絶対に避けましょう。かえって悪化させてしまうリスクがあります。心配な場合は、病院での処置をおすすめします。
まとめ:耳のトラブルは「早めの対応」がカギ!
外耳炎は、早期発見・早期治療をすれば、多くの場合スムーズに改善します。
しかし、放置すると中耳炎や内耳炎へ進行したり、慢性化して耳道が狭くなってしまうこともあります。
「ちょっと耳を気にしてるな…」
「耳垢がいつもより多い気がする…」
そんな時は、早めにご相談ください。
大田区大森のイース動物病院では、耳のトラブルも丁寧に対応いたします。
大切な家族であるペットの健康を守るために、気になる症状があればお気軽にご来院くださいね。