乳歯遺残が引き起こす問題と予防策

こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。今回は、犬や猫の「乳歯遺残」について、より詳しく解説いたします。この現象は成長過程で見られるもので、早期の発見と適切な対処が健康維持に繋がります。


🦷 乳歯遺残とは?

犬や猫は、生後2〜3ヶ月頃に乳歯が生え揃い、6〜7ヶ月頃には乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。しかし、何らかの原因で乳歯が抜けずに残ってしまう状態を「乳歯遺残」と呼びます。特に小型犬や猫の一部の品種では、この乳歯遺残が起こりやすいとされています。


⚠️ 乳歯遺残が引き起こす問題

1. 歯並びの乱れ

乳歯と永久歯が並ぶことで、歯並びが悪くなり、噛み合わせに問題が生じることがあります。これにより、食事中に違和感を感じることや、顎への負担が増すことがあります。

2. 口臭や歯周病

乳歯と永久歯の間に食べかすやプラークが溜まりやすくなり、口臭や歯周病の原因となります。歯石が形成されると、歯茎の炎症や出血が見られることもあります。

3. 痛みや不快感

炎症が起きている場合、動物が口を痛がる仕草を見せることがあります。例えば、食事を避ける、口を触られるのを嫌がる、よだれが多くなるなどの症状が見られることがあります。


🧬 乳歯遺残の原因

  • 遺伝的要素:特に小型犬種や一部の猫種では、顎が小さく、歯がうまく抜け落ちずに残ってしまうことがあります。
  • 栄養不足や成長障害:成長期に栄養が不足していたり、咬合の発育が正常に行われない場合にも、乳歯が抜け落ちずに遺残することがあります。

🩺 乳歯遺残の治療法

乳歯遺残が確認された場合、動物病院での診断が必要です。一般的な治療法としては、遺残している乳歯の抜歯が推奨されます。特に、永久歯が生えてきた後も乳歯が抜けない場合は、早めに抜歯を行うことで歯並びや口腔内の健康を保つことができます。

麻酔を使用して行われることが多いため、手術前にはしっかりと健康チェックを受け、動物の状態に応じた適切なケアを行います。


🛡️ 乳歯遺残の予防策

  • 定期的な口腔内チェック:成長期の犬猫では、特に歯の生え変わりの時期に口腔内を確認し、異常がないかを確認します。
  • デンタルケアの習慣化:歯磨きを習慣化することで、歯周病や口臭を予防しやすくなります。
  • 健康的な食生活:バランスの取れた食事は、歯や顎の健康維持に役立ちます。

🐾 当院の取り組み

当院では週に1度、歯科専門外来を行っております。歯のことで気になることがある方や、歯科専門外来をご希望の方は、お気軽に大田区大森のイース動物病院スタッフまでお声かけください♪


乳歯遺残は、歯並びや口腔内の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早期に発見し、適切に対処することが大切です。成長期の犬や猫を飼っている方は、定期的に動物病院でのチェックを受け、必要な場合は治療を検討しましょう。