アイコンタクトの実践をしてみよう!

こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。

今回は、前回のしつけのブログに引き続きアイコンタクトの実践についてお話しします!

前回の復習

・アイコンタクトは犬の意識を飼い主さんに向けること犬に注目させることである

・アイコンタクトによって事故やアクシデントから遠ざけたり犬と飼い主さんとの関係性を強める役割がある

アイコンタクトの実践方法

まず、基本的にアイコンタクトと嬉しい気持ち(快)を結びつける方法で行います。アイコンタクトする=嬉しい・嬉しいことが起きると学習させていきましょう。

・念頭に置いておくこと

・一つの行動に快と不快を混在させない

・ご褒美(快)とお仕置き(不快)のタイミングを間違えない

・しつけの方法、指示言葉、方針は家族の中でも統一させる

・学習しやすい環境と、ご褒美の準備

学習しやすい環境づくり

犬の気が散らないような環境を用意しましょう。

犬の興味を惹かない部屋にすると、犬の意識が飼い主に向きやすくなります。

・テレビなど音が鳴るものを消す

・窓を閉めて外の音を遮断する

・部屋に落ちているおもちゃや物を全て片付ける

ご褒美

特定の行動に対して積極的になるためには、その特定の行動が上手くいった瞬間にご褒美(快)を与える必要があります。それを繰り返すことで、特定の行動と嬉しい気持ち(快)が結びつき、積極的に行動するようになります。

・おやつ

犬が美味しいと感じるものにしましょう。特に好物のものにすると効果的です。

カロリーの低いもの、又は細かく分けられるものにしましょう。トレーニング中はこまめにご褒美をあげることになる為、おやつのあげ過ぎに注意が必要です。おやつは5ミリ角くらいにできるものを選び、小さくしてこまめにあげるようにしましょう。

・おもちゃ

あらかじめ犬に何種類かのおもちゃを与えてみて、1番のお気に入りを確かめておきましょう

・撫でる

撫でるときは「いい子」「えらいね」「グッド」など褒め言葉を決めておき、決めた褒め言葉と同時に軽く撫でてあげましょう。この時激しく撫で回してしまうと、犬が興奮して集中力が無くなってしまうので望ましくありません。

・名前を呼びながらご褒美をあげる

最初は名前とご褒美を結びつけることで、「名前を呼ばれること=嬉しいこと」と学習させます。

まず食いつきの良いご褒美を手に持ち、犬の注意を引きつけます。この時点ではアイコンタクトは必要ありません。

犬の名前をはっきりと大きめの声で1回発音し、1秒以内におやつをあげましょう。

必ず、名前を呼んだ後におやつをあげましょう。「ご褒美→名前」の順番だと犬は名前を覚えてくれません。また、名前を呼んだのにおやつを与えないという思わせぶりな行動は厳禁です。

「名前→ご褒美」の順番で1秒以内にご褒美をあげることを繰り返すことで、「名前を呼ばれること=嬉しいこと」と学習します。

・犬の気を逸らしながら名前を呼ぶ

「名前を呼ばれること=嬉しいこと」を覚えたら、次のステップです。

おやつを指先で持ち、わざと犬の視線が自分から離れるように横にずらした状態にしてさっきと同じように犬の名前を呼びましょう。

目が合ったら1秒以内におやつをあげ、決めていた褒め言葉(「いい子」など)を言って軽く撫でてあげます。

誘惑に負けず、アイコンタクトが連続で5回ほどできるようになったら、次のスッテプです。

・離れた距離から名前を呼ぶ

今度は犬との距離を空けて立ち、犬の注意が自分に向いていないことを確認して名前を呼びます。犬が気づいて飼い主の顔を見上げた瞬間、1 秒以内におやつをあげて軽く撫でてあげましょう。

終わったら横を向いたり立って、一度アイコンタクトを外しましょう。しばらく時間を置き、自分に注意が向いていないことを確認して名前を呼びましょう。

持っているおやつは見えないようにしましょう。また、見上げてくれないからといって名前を連呼しないようにしましょう。

距離は、少しずつ伸ばしましょう。最初は小さく1歩分だけ。連続で成功したらまた距離を伸ばしましょう。失敗して目が合わなくなった場合、できていた距離まで戻って再チャレンジしましょう。

・体勢や環境を変えて、名前を呼ぶ

・今まで自分は犬の正面に立っていたと思いますが、犬に対して体の側面を見せながら名前を呼んだり、背中を見せた状態で名前を呼んでみましょう。回り込んで自発的に顔を上げて、アイコンタクトができたらおやつをあげましょう。

・学習しやすくしていた環境ですが、誘惑や興味を引く環境にしてみましょう。テレビなどをつける、窓を開ける、おもちゃを床に置くなど。

・今度は部屋を変えたり、公園でおこなってみましょう。

・ご褒美を徐々に減らす

毎回アイコンタクトをする度におやつをあげれば、おやつの過剰摂取で健康状態に問題が起こってしまいます。

ご褒美を「おやつ」から「褒める」ことに緩やかに替える必要があります。アイコンタクトを確実に覚えてからは、おやつを与える回数を2回に1回→3回に1回→4回に1回と減らしていきましょう。最終的に褒め言葉だけになるようにしましょう。

最終的には褒め言葉によるご褒美に移行させますが、ランダムでご褒美におやつをあげると、褒め言葉のご褒美としての効果が持続します。

まとめ

アイコンタクトができるようになると、今後のしつけでも活かされます。

アイコンタクトをマスターして、愛犬との絆を深めていきましょう。