【食べ方に違和感がある】歯周病や腫瘍かもしれません

こんにちは!イース動物病院です。本日は食べ方に違和感があるときに考えられる疾患についてのお話をします。
気になる症状がありましたらお気軽ご相談くださいね。

犬猫の「食べる際の違和感」について

犬や猫が食事中に違和感を示す場合、それはさまざまな健康問題の兆候である可能性があります。
特に、食欲があるにもかかわらず食べ物を食べたがらない片方の口でしか噛まない食事の途中で食べるのをやめてしまう
といった行動は、何かしらの不調を示しているかもしれません。
ここでは、食事時の違和感に関わる主な原因について解説します。

1. 歯周病

最も一般的な原因の一つが歯周病です。
歯周病は、歯垢や歯石が歯茎に炎症を引き起こし、進行すると歯を支える骨や組織が破壊されます。
この状態では、歯や歯茎に痛みを感じるため、犬や猫は硬い食べ物を避けたり、片側だけで噛むことがよくあります。
歯周病の兆候としては、口臭や歯の黄ばみ、歯茎の腫れなどが挙げられます。

2. 口内炎や潰瘍

口内炎潰瘍は、特に猫に多く見られる口腔疾患です。
これはウイルス感染や免疫系の異常が原因となることが多く、口の中に痛みを伴う炎症や潰瘍ができることがあります。
猫が食事中に痛がる、食事を避けるといった症状は、この口内の痛みによるものかもしれません。
特に、猫カリシウイルスや猫エイズウイルス(FIV)などの感染症が関与している場合もあります。

3. 抜け落ちやぐらつきがある歯

進行した歯周病や外傷により、犬や猫の歯がぐらついたり抜け落ちることがあります。
歯がぐらつくと噛む際に痛みを伴うため、ペットは食べ物を噛むのを避け、飲み込むように食べたり、柔らかいものしか食べたがらなくなります。
歯の抜け落ちは、治療が遅れるとペットの生活の質に大きな影響を与えるため、早期の対処が必要です。

4. 口腔内腫瘍

犬や猫の口腔内には、腫瘍が発生することもあります。
良性のものから悪性のものまでさまざまですが、腫瘍ができると食べる際に不快感や痛みが生じます。
口腔内の腫れや出血、異常な成長物が見られる場合は、すぐに獣医師に診てもらうことが重要です。特に悪性腫瘍は早期発見・早期治療が鍵となります。

5. 歯石や異物の詰まり

時折、犬や猫が口の中に異物を詰まらせることがあります。
例えば、食べ物の硬い部分やおもちゃの破片などが歯と歯の間に挟まったり、喉に詰まることがあります。
この場合、ペットは食事中に突然食べるのをやめたり、咳をしたり、苦しそうな動作を見せることがあります。
こうした異物は、すぐに取り除かないと感染や炎症を引き起こす可能性があります。

予防と治療

食事時の違和感に関連するこれらの問題は、多くの場合、早期発見と予防が重要です。
歯周病を防ぐために、定期的な歯磨きや歯石除去を行うことが推奨されます。
また、定期的な獣医師の口腔検診も有効です。
口腔内に異常が見つかった場合は、早めに治療を開始することで、ペットの快適な食生活を維持することができます。

飼い主様へのアドバイス

ペットが食事中に違和感を示す場合、それは単なる一過性の問題ではなく、潜在的な健康問題のサインかもしれません。
食べ方の変化に注意し、定期的に口腔内の状態を確認することが大切です。
そして、異常があればすぐに獣医師に相談し、適切な治療を受けさせましょう。

食事はペットの健康の基盤です。食事時の違和感を見逃さないことで、ペットが長く健康で幸せな生活を送れるようサポートしましょう。
気になる症状がありましたらお気軽にお問い合わせください!