しつけの指示言葉を家族で統一しよう!

こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。

みなさんは、しつけの時の指示を統一できていますか?これは指示の言葉だけでなく、動作も含まれます。

指示言動を統一しよう

おすわりをさせるとき、指示する言葉は「おすわり」だけですか?

「座って」、「座れ」、「シット」などがありますが、同じ言葉を使っていますか。私たちは同じ意味というのが理解できますが、犬たちには分かりません。

指示を出す時は、1つの言葉に統一して練習しましょう。これは一人が同じ言葉にするだけではなく、家族全員で統一させなければいけません。同じ「おすわり」でも、ママは「おすわり」なのにパパは 「シット」など、相手によって違う言葉で求められると犬も混乱してしまいます。

また、中々指示が伝わらなかった時、「ポチ、おすわり!おすわりは?ポチ座って!」のように言葉を言い換えて連呼してはいませんか。

アイコンタクトが取れてから指示をすることが重要です。注目させて目を合わせることで、犬は指示を聞く体勢になります。人間も視界にいない人から声をかけられたら反応できないですよね。指示するよというのが犬に分かってもらうことが大切です。また、指示する言葉をはっきりと大きめな声で出しましょう。そして指示の言葉は言い換えずに一つにしましょう。

集中していないようなら、静かな室内など犬にとっての誘惑や興味を引くものがない環境で行いましょう。興奮している場合は無理に続けず、遊んであげたりして体力を少し発散してから改めて始めましょう。

動作も言葉と同じように一つに統一させましょう。犬は言葉だけでなく、動作でも覚えることができます。一方で、意図していないことを覚えてしまう場合もあります。

おすわりの指示動作が、「右手を上げる」だとします。人は右手を上げることが指示動作だと思っていても、犬は違うことが合図だと思っていることがあります。

右手の上げ方や、上げたときにやっていた別の動作で認識していることがあります。上げ方が、真下からまっすぐ伸ばすのか、横から持ってくるかなどで変わってきます。右手を上げる時に飼い主がかがむなど別の動きをしていませんか。「右手を上げる」ではなく、「かがむ」という動作が指示動作だと認識している場合があります。

一つの行動には快か不快のどちらかにする

しつけのブログ初回でお話ししたように、嬉しい楽しい気持ち(快)と怖い嫌だという気持ち(不快)が行動に結びつことで、行動が増える・減るなど、行動に変化が現れます。

同じ行動に快と不快の両方が存在してしまうと単純に犬が混乱してしまうので、気をつけましょう。

例えば、犬がソファに上がって休んでいた時、ママが隣に座って体を撫でて優しく声を掛けます。翌日も同じようにソファの上にいると、パパが来ていきなり大きな声で怒鳴ったとします。

この場合、「ソファに上る」という行動に、快(撫でて優しく声をかけてもらう)と不快(大声で怒鳴られる)の両方が存在して混乱してしまうのです。

他にも、「ポチ、偉いね!」と褒めたり「ポチ、やめなさい!」と叱るときに名前を呼んでいませんか。自分の名前を呼ばれて褒められているのか叱られているのか、飼い主の元へ行っていいのか悪いのかが分からなくなります。

まとめ

しつけの指示する言葉を、家族全員で統一しましょう。また、指示動作を確認しましょう。意図していない動作を認識しているかもしれません。

一つの行動には快・不快のどちらが結びつくようにしましょう。

次回のしつけのブログでは、今回言葉が出てきたアイコンタクトについてお話ししようと思います。