褒めるのは完璧にできてから?
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。
みなさんは褒めてあげる時、完璧にできた時に褒めていますか?ちょっとでもできていたら褒めてあげますか?
これは、まだ習得しておらずしつけ(犬にとっては学習)している最中なのか、既に学習して完璧にできているかによって変わります。
少しできた状態でも褒める
しつけ(犬にとっては学習)は、すぐに完璧にできる訳ではありません。
人も初めて二輪の自転車に乗って、いきなり漕げるわけではありませんよね。始めは三輪車に乗っていますね。そのあと補助輪付き自転車になり、補助輪を外して後ろからのサポート、サポートが外れても一人でまっすぐ走れるように練習します。
犬の学習も同じように、少しずつできるようになるために完成の形へと導いてあげる必要があります。
そのためには、過程を教えてあげる必要があります。
例えば、待てを教えるときに最初から長時間できるわけではありません。最初は、「待て」と言ってから短時間だけその時の体勢(立った状態や伏せた状態など)のまま維持できていれば良いのです。
まずは1〜2秒姿勢を維持していたら褒めてあげましょう。ご褒美のおやつでも大丈夫です。「動かなかったらご褒美がもらえる」と学習します。
大事なのは、動き出す前に褒めることです。動いてから褒めてしまうと「動かなかったらご褒美がもらえる」が学習できません。
待ちきれずにお尻が浮く、動いてしまった場合はご褒美をあげないようにしましょう。もう一度試しましょう。
1〜2秒維持できるようになったら、3秒、4秒と待つ時間を延ばしてみましょう。この時も動き出す前に褒めてあげて、動いてしまったらご褒美をあげずにもう一度試しましょう。
失敗した場合は、待つ時間を少し短くして練習をし直してみましょう。
環境やタイミングにも配慮しておきましょう。静かな室内など、犬にとっての誘惑や興味を引くものがない環境で集中して行いやすい環境でやりましょう。
アイコンタクトが取れない、興奮して動き続けるなど集中力がない場合は、無理に続けることはやめましょう。遊んであげたりして体力を少し発散してから改めて始めましょう。
完璧にできたら褒める
既にしつけ(学習)がされている場合は完璧にできたら褒めてあげましょう。なぜなら、常に学習しているため完璧だったことが違う形へと覚え直してしまうからです。
既におすわりができていた子が、たまたま足を崩しておすわりをしたとします。それを褒めてしまった場合、この体勢で褒められる!と学習し直してしまうのです。
そのため既にできている場合はその学習成果が維持されるように、完璧にできたら褒めてあげましょう。
もしできていなかった場合は、褒めずに再度試してみてください。
まとめ
しつけ中でまだ完璧にできないことは、完成の形に導くために少しずつ進めて褒めてあげましょう。
完璧にできることは、違う形へと学習し直さないように完璧にできたら褒めてあげましょう。
どちらもメリハリが大切です。常にご褒美をあげるのではなく、できなかったら褒めずに再度挑戦しましょう。