しつけは犬にとって「学習」!
こんにちは!大田区大森のイース動物病院です。
みなさんはしつけをする時、褒めることが多いですか?それとも叱ることが多いでしょうか?
「しつけ」と一括りに堅苦しくとらえなくても、お座りができたら褒めたりご褒美のおやつをあげることもしつけの一つです。
しつけは犬たちにとっては「学習」です。
私たちは犬が学習しやすいように、分かりやすく導いてあげる必要があります。
導き方は色々ありますが、基本的には嬉しい楽しい気持ちと怖い嫌だという気持ちが行動に結び付くことで、行動に変化があらわれます。
今回は学習方法の一つオペラント条件付けをお話しします。
オペラント条件付けとは
オペラント条件付けは、行動とその結果の関連性を学習していきます。
とある行動の結果、自分(犬)にとって良いことが起こるとその行動を積極的にするようになります。一方でとある行動の結果、自分(犬)にとって嫌なことが起こるとその行動が消極的になります。
この学習方法には、4つのパターンがあります。
良い事、ご褒美をもらったことで行動が増える
・おすわりをする→その度におやつをあげる→おやつが欲しくて自発的におすわりするようになる
嫌な事、お仕置きをしたことで行動が減る
・靴をかじる→かじる度に叱りつける→叱られて嫌な思いをしたくなくて靴をかじらなくなる
嫌な事、お仕置きを取り除くことで行動が増える
・知らない人に吠える→その人がその場から離れる、見えなくなる→知らない人に対してより吠えるようになる
良い事、ご褒美を取り除くことで行動が減る
・無駄吠えをする→吠えても無視をする→吠えても意味がないと思って要求吠えしなくなる
具体的な良い事、嫌な事
ご褒美となる良い事
餌やおやつ、おもちゃで遊ぶ、褒める、撫でる、注目する、散歩
その子の好きな事、物で大丈夫です。
餌やおやつはよりご褒美として大きな効力を持ちます。お気に入りのおやつだとより効果を発揮しやすくなります。
嫌な事
叱責、大きな音、体罰、無視、閉じ込める、餌を与えない
体罰や必要以上に大きい音などは心的ストレスの原因になるので行わないようにしましょう。また、嫌な事を与えた人への不信感にも繋がります。基本的にはご褒美や褒めることで学習させていきましょう。
注目する
犬にとって、飼い主から注目して貰えることもご褒美になります。つまり、私たちが叱責したつもりでも、犬にとっては注目してもらえた!嬉しい!と捉えてしまうのです。その結果悪い行動が悪化してしまうことがあります。
自分が意図してない行動でも、犬にとってはご褒美もしくは嫌な事になる可能性があることは覚えておきましょう。
まとめ
しつけは、犬にとっては学習です。ご褒美を中心に、犬が学習しやすいように少しずつ導いてあげましょう。飼い主の意図していないことでも、行動や言葉で犬は良い方向にも悪い方向にも学習します。
しつけはタイミングもとても重要になっていきます。次回のしつけのブログでお話しようと思います。