猫の癌のサイン

こんにちは、大田区大森イース動物病院です。今日は、猫の健康に関する重要な話題についてお伝えします。猫にも起こりうる癌の早期発見についてです。

目次

①傷が治らない

②体重減少

③出来物

④下痢が治らない

⑤鼻水が出る

猫の癌の早期発見と治療

癌の早期発見と治療が重要なことは、人間でもよく知られていますよね。健康診断や各種検診を受けることで早期発見を目指しますが、猫の場合はどうでしょうか?猫の癌のサインについて知っておくことはとても重要です。

猫の癌のサイン

以下の症状が見られた場合は、早急に動物病院で検査を受けることをおすすめします。

  1. 傷が治らない
  2. 体重減少
  3. 出来物
  4. 下痢が治らない
  5. 鼻水が出る

これらの症状について、一つずつ詳しく説明していきます。

傷が治らない

特に顔や目の周り、耳、手足などにできた傷が治らない場合は注意が必要です。これは「扁平上皮癌」という皮膚の癌の可能性があります。この癌は皮膚に発生し、非常に厄介なものです。

扁平上皮癌とは?

癌には「転移」と「浸潤」という二つの重要な評価基準があります。

  1. 転移:癌細胞が他の部位に広がること。
  2. 浸潤:癌細胞が周囲の組織に侵入し、破壊すること。

扁平上皮癌は転移することは少ないですが、浸潤性が強く、顔や骨などの組織を侵食します。痛みが強い腫瘍なので早めにケアしてあげましょう。傷が治らない場合はすぐに動物病院で検査を受けてください。

体重減少

体重の減少は多くの癌で見られる一般的な症状です。下記の理由で体重が減少します。

  • 食欲不振:胃や腸を圧迫することで食欲が減少。
  • 栄養吸収不良:腸に癌ができて栄養吸収がうまくいかない。
  • 痛み:癌による痛みで食欲が低下。

体重が急激に減少する場合、特に生活環境や食事に変化がないにもかかわらず体重が減る場合は、血液検査や画像検査を受けることをおすすめします。

出来物

猫にはあまり出来物ができないため、何か発見した場合はすぐに検査を受けることをおすすめします。特に、以下の出来物には注意が必要です。

  • 乳腺腫瘍:猫の乳癌であり、多くは悪性です。早期発見で寿命を延ばすことができます。
  • 肥満細胞腫:皮膚にできる癌で、手術で治療できることが多いです。

下痢が治らない

長期間下痢が続く場合、特に3週間以上続く場合は、何らかの病気の可能性があります。代表的な癌としてはリンパ腫があり、適切な治療でコントロールできる場合があります。

鼻水が出る

特に高齢の猫で、以前は鼻水が出なかったのに治らない鼻水が出るようになった場合は注意が必要です。猫風邪の可能性もありますが、高齢猫の場合は歯周病など他の原因も考えられます。治らない鼻水が出る場合は、しっかりと検査を受けることをおすすめします。

まとめ

猫の癌の早期発見は、猫の命を救うために非常に重要です。上記の症状に気づいた場合は、早急に動物病院で検査を受けてください。皆さんの猫が健康で長生きすることを願っています。