うちの子最近、目白くない?!~白内障について~

こんにちは!イース動物病院です。

今回は白内障についてご紹介したいと思います!

目次

・白内障とは

・犬猫の白内障の原因

・症状

・診断

・治療

・予防とケア

・結論

白内障とは

白内障は、眼の水晶体が混濁することで視力が低下する病気です。水晶体は、眼の内部で光を屈折させて網膜に焦点を合わせる役割を果たしていますが、この部分が濁ることで、視界がぼやけたり、視力が低下したりします。白内障は人間だけでなく、犬や猫などの動物にも発生することがあります。

犬猫の白内障の原因

犬猫の白内障の主な原因は、加齢によるものが一般的ですが、他にも以下のような要因があります。

  1. 遺伝性: 一部の犬種や猫種では、遺伝的に白内障を発症しやすい傾向があります。例えば、ボクサー、ゴールデンレトリバー、シベリアンハスキーなどが遺伝性白内障のリスクが高いとされています。
  2. 外傷: 眼に対する物理的な損傷や外傷が原因で白内障が発生することがあります。
  3. 代謝性疾患: 糖尿病などの代謝性疾患は、犬猫においても白内障のリスクを高めることがあります。
  4. 炎症: ぶどう膜炎や角膜炎など、眼の炎症が原因で白内障が発生することがあります。
  5. 薬物や毒物: 一部の薬物や毒物が眼に悪影響を及ぼし、白内障を引き起こすことがあります。

症状

犬猫の白内障の初期症状は、眼のレンズがわずかに白く濁ることです。この段階では、視力に大きな影響はないことが多いですが、進行すると次第に視力が低下し、以下のような症状が現れることがあります。

  • 視力低下: 物にぶつかったり、ジャンプに失敗したりすることが増えます。
  • 眼の濁り: 肉眼でもはっきりと白濁が確認できるようになります。
  • 行動の変化: 視力の低下により、動物が不安を感じやすくなり、行動が慎重になることがあります。
  • 夜盲症: 夜間や暗い場所で視力がさらに低下することがあります。

診断

白内障の診断は、動物病院での眼科検査によって行われます。以下のような検査が実施されることがあります。

  1. スリットランプ検査: 特殊な顕微鏡を使って眼の前部を詳細に観察します。
  2. 網膜電図: 網膜の機能を評価するための検査です。
  3. 超音波検査: 水晶体の状態やその他の眼内部の構造を評価します。

治療

白内障の治療は、進行度や原因によって異なります。初期の段階では、進行を遅らせるための薬物療法が行われることがありますが、最も効果的な治療法は手術です。

  1. 手術: 白内障の手術は、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工レンズを挿入する方法です。これにより視力の回復が期待できます。手術は全身麻酔下で行われ、術後のケアが重要となります。
  2. 薬物療法: 初期段階の白内障や手術が難しい場合には、進行を遅らせるための点眼薬や内服薬が使用されることがあります。

予防とケア

白内障の予防には限界がありますが、以下のようなケアを行うことでリスクを低減することができます。

  1. 定期的な健康診断: 動物病院での定期的な健康診断を受けることで、早期発見と適切な対応が可能になります。
  2. 適切な食事: バランスの取れた栄養豊富な食事を与えることで、全体的な健康状態を維持し、白内障のリスクを低減します。
  3. 眼の保護: 外傷を防ぐために、遊び場や生活環境を安全に保つことが重要です。
  4. 適切なケア: 眼の清潔を保ち、異常を感じたら早めに動物病院を受診することが大切です。

結論

犬猫の白内障は、加齢や遺伝、外傷、代謝性疾患など様々な要因で発生します。初期段階では症状が軽微であるため、早期発見と適切な治療が重要です。手術による治療が最も効果的ですが、進行を遅らせるための薬物療法も利用されます。定期的な健康診断や適切なケアを行うことで、白内障のリスクを低減し、ペットの視力を保護することができます。

当院では月に一度眼科専門外来を行っております。

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