あなたの猫、実は痛みに耐えているかも!?知らないと危険な整形疾患の真実!~整形疾患は身近に⁈~
こんにちは!東京都大田区大森西にあります、イース動物病院です!
最近寒さからだんだんと暖かくなってきましたね。4月ももう1ヵ月をきってきたので、本日は猫ちゃんがなりやすい整形疾患についてお話させて頂きます。
猫の整形疾患について:原因・症状・治療法を詳しく解説
猫は驚異的な柔軟性と俊敏さを持つ動物ですが、骨や関節、筋肉に関連する「整形疾患」にかかることがあります。猫は痛みを隠す習性があるため、飼い主が異変に気づいたときにはすでに病気が進行していることも少なくありません。
本記事では、猫の整形疾患の種類や原因、症状、治療法、そして予防策について詳しく解説します。
1. 猫の整形疾患とは?
整形疾患とは、骨や関節、靭帯、筋肉に関する病気やケガの総称です。猫の整形疾患には先天的なものと後天的なものがあり、加齢や事故、遺伝的要因によって発症します。
代表的な整形疾患には以下のようなものがあります。
- 骨折
- 脱臼
- 変形性関節症
- 膝蓋骨脱臼
- 股関節形成不全
- 骨軟骨症
- 骨肉腫(骨のがん)
これらの病気は、早期発見と適切な治療が重要です。
2. 猫の代表的な整形疾患と症状
(1) 骨折
原因
高いところからの落下、交通事故、外傷など
症状
- 足を引きずる
- 触ると痛がる
- 患部が腫れる
- 歩けなくなる
治療法
- 軽度な場合はギプスや添え木で固定
- 重度の場合は手術でプレートやピンを入れる
予防策
- 高い場所からの転落を防ぐため、窓やベランダの安全対策を行う
- 室内飼育を徹底し、交通事故のリスクを減らす
(2) 脱臼
原因
激しい運動、事故、遺伝的要因
症状
- 片足をかばうように歩く
- 関節部分が不自然な形になる
- 痛みのため動きたがらない
治療法
- 早期の場合は関節を元に戻し、固定する
- 重度の場合は手術が必要
予防策
- 滑りやすい床を避ける(フローリングにはマットを敷く)
- 無理なジャンプをさせないように環境を整える
(3) 変形性関節症(関節炎)
原因
加齢、肥満、関節への過度な負担
症状
- 動きが鈍くなる
- 階段を嫌がる
- 関節を触ると嫌がる
治療法
- 消炎鎮痛剤で痛みを軽減
- 体重管理を徹底し、関節の負担を減らす
- 関節に良いサプリメントを与える
予防策
- 適度な運動をさせる
- 肥満を防ぐため、適切な食事管理を行う
(4) 膝蓋骨脱臼(パテラ)
原因
先天的な骨の異常、ジャンプのしすぎ
症状
- 後ろ足を引きずる
- 急に足を伸ばして歩く
- 走り方がおかしい
治療法
- 軽度なら様子見やサプリメントで管理
- 重度なら手術で矯正
予防策
- 高すぎる場所からのジャンプを控える
- フローリングには滑り止めを敷く
(5) 股関節形成不全
原因
遺伝的要因、大型猫種に多い
症状
- 歩き方が不自然
- 後ろ足の可動域が狭くなる
- 階段やジャンプを嫌がる
治療法
- 軽度なら体重管理や運動制限で様子を見る
- 重度なら手術(人工股関節置換術など)
予防策
- 遺伝的要因が強いため、遺伝的リスクのある猫の繁殖を避ける
- 子猫の頃から適度な運動をさせる
(6) 骨軟骨症(OCD)
原因
成長期の関節軟骨の異常
症状
- 関節の痛み
- 足を引きずる
- じっとしていることが多い
治療法
- 消炎剤やサプリメントの投与
- 手術で異常な軟骨を除去
予防策
- 過剰なカロリー摂取を避け、適切な成長を促す
(7) 骨肉腫(骨のがん)
原因
明確な原因は不明(遺伝的要因が関与する可能性)
症状
- 骨の腫れ
- 触ると痛がる
- 食欲不振
治療法
- 痛みを和らげるための鎮痛剤投与
- 腫瘍の進行を抑えるための手術や放射線治療
予防策
- 明確な予防策はないが、定期的な健康診断が早期発見に役立つ
3. 整形疾患の予防とケア
(1) 室内環境の工夫
- 滑りやすいフローリングにはマットを敷く
- 高すぎる棚やキャットタワーを避ける
(2) 体重管理
- 肥満は関節への負担を増やすため、適切な食事と運動を心がける
(3) 定期的な健康診断
- 特に高齢猫は関節疾患のリスクが高いため、定期的なチェックが重要
(4) 適度な運動
- 運動不足は筋力低下を招くが、過度な運動も関節に負担をかけるため、バランスが大切
4. まとめ
猫の整形疾患は、早期発見と適切なケアが重要です。特に高齢猫や遺伝的なリスクがある猫種は、関節の健康管理に気を配る必要があります。日頃から猫の歩き方や動きに注意し、異変を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。
猫が健康で快適に過ごせるように、飼い主としてしっかりケアしていきましょう!
当院では毎週月曜日整形専門を行っています。
健康診断で関節炎など整形疾患と診断された。腰痛、どこか痛そう。など些細な事からでもご相談ください。
しっかりと検査し1からご説明させていただきます。