えっ、うちの犬が骨折?信じられない原因がこちら…~整形疾患は身近に⁈~

こんにちわ!東京都大田区大森西にあります、イース動物病院です。

皆さんこんなことが起きたらどうしますか?大切な愛犬が元気に走っていたと思ったら、急にびっこを引き始めた。急いで病院に連れて行ったら骨折と診断された。

そしてここでやってあげるよ。と言ってくれ手術してからも様子がおかしい。整形の専門の先生に診てもらったらもう一度手術が必要だよ。や手術しても治らないかもしれない。と言われてしまったら皆さんはどうしますか?

当院ではかなりの患者様がこういったことが起きてから整形専門外来に受診する方が多くいます。実は整形疾患はしっかりと専門の先生に治療してもらった方が逆に完治が早いこともあります。ではまずは本日は骨折についてお話させていただきます。

犬は私たちにとって大切な家族の一員。そんな愛犬がケガをしてしまったとき、飼い主としては何よりも心配になります。中でも「骨折」は、比較的よくあるケガのひとつでありながら、適切な対応が必要な重大な状態です。

この記事では、犬の骨折についての基礎知識から、症状・原因・治療法・予防策まで詳しく解説していきます。愛犬の健康を守るためにも、いざというときに備えてしっかりと理解を深めておきましょう。


1. 犬の骨折とは?

骨折とは、骨が外部からの強い力によって折れたりひびが入ったりすることを言います。犬の場合、前足や後ろ足、骨盤、尻尾などに多く発生します。

骨折には大きく分けて以下のような種類があります:

  • 単純骨折:皮膚の下で骨が折れているが、皮膚は破れていない状態。
  • 複雑骨折(開放骨折):折れた骨が皮膚を突き破り、外に露出している状態。
  • 粉砕骨折:骨が細かく砕けてしまっている状態。
  • 成長板骨折:成長期の子犬に起こる骨の成長軟骨部分の骨折。

特に複雑骨折や成長板骨折は、早急な治療とその後のリハビリが重要となります。


2. 骨折の原因

犬が骨折する原因には、以下のようなケースが考えられます:

・高いところからの落下

ソファやベッド、階段、抱っこ中に落ちてしまうことで骨折することがあります。特に小型犬は骨が細いため、わずかな高さでも骨折してしまうリスクがあります。

・交通事故

外に出て車と接触した場合や、自転車との衝突など、強い衝撃を受けたときに骨折することがあります。

・大型犬との遊び中の衝突

ドッグランなどで他の犬とぶつかった拍子に足をひねったり、圧力がかかって折れてしまうことも。

・滑って転倒

フローリングなど滑りやすい床で走って転倒し、前足や後ろ足を骨折してしまうケースも少なくありません。

・病的骨折

がんや骨の病気によって骨がもろくなり、ちょっとした衝撃で骨折してしまうこともあります。


3. 骨折時の主な症状

犬は言葉を話せませんが、以下のようなサインを出すことがあります:

  • 足を地面につけずに浮かせている
  • 抱き上げようとすると強く鳴く
  • 歩き方が不自然(びっこを引く)
  • 腫れている、熱を持っている
  • 触ると嫌がる、怒る
  • 元気や食欲がない

これらの症状が見られた場合は、骨折の可能性があります。特に強い痛みがある場合、無理に動かすと状態を悪化させてしまうこともあるので、すぐに動物病院へ連れていきましょう。


4. 骨折の診断と治療方法

● 診断方法

動物病院では、以下のような検査を行い骨折の有無や種類を特定します:

  • 視診・触診
  • レントゲン検査(X線撮影)
  • 必要に応じてCTやMRI検査

正確な診断を行うことで、最も適切な治療法を選択することができます。


● 治療方法

骨折の種類や部位、犬の年齢や健康状態によって治療法は異なりますが、主に以下のような方法があります。

■ 外固定(ギプスや包帯)

比較的軽度の骨折や、関節に影響を与えない場合に選ばれる方法です。動きを制限することで自然治癒を促します。

■ 手術(内固定)

プレート・ボルト・ピンなどの金属器具を使って骨を元の位置に戻し、固定する方法です。複雑骨折や関節に近い骨折では、手術が必要になることが多いです。

■ 外科的固定(創外固定)

骨の外に器具を取り付けて固定する方法で、複雑骨折や開放骨折に使われます。

■ 安静とリハビリ

どの治療法でも、治療後の安静は非常に重要です。また、関節の動きが固まらないように、リハビリやマッサージ、軽い運動を獣医師の指導のもとで行うことが推奨されます。


5. 骨折の予防方法

犬の骨折を未然に防ぐためには、日常生活の中でのちょっとした注意が大切です。

● 滑りにくい床を用意する

フローリングにはカーペットや滑り止めマットを敷き、走り回っても滑らない環境を整えましょう。

● 高い場所への登り降りを避ける

小型犬は特にジャンプによる着地衝撃で骨折しやすいため、ステップやスロープを使うようにしましょう。

● 外出時はリードを必ずつける

交通事故の予防にもつながります。

● 定期的な健康診断

骨が弱くなる病気(例:骨腫瘍や代謝性疾患)を早期発見するためにも、年に1〜2回の健康診断をおすすめします。


6. まとめ

犬の骨折は、ちょっとした不注意や思わぬ事故で発生してしまうことがあります。もしものときに慌てず対応できるよう、日頃からリスクを避ける環境づくりや、正しい知識を身につけておくことが大切です。

また、骨折後の早期発見・早期治療が、その後の回復に大きく影響します。少しでも「おかしいな」と感じたら、すぐに動物病院に相談しましょう。

愛犬の健康と安全を守るのは、飼い主さんの行動次第です。日頃のちょっとした注意とケアで、大切な家族を骨折のリスクから守ってあげましょう。

当院で毎週月曜日に整形専門外来を行っています。

骨折した。足を使わない。前手を使わない。腕が曲がっている。骨折手術後から歩き方が変。今かかっている病院で手術してもらえると言われたが、整形専門の先生に診察してもらいたい。などありましたらいつでもお問い合わせください。

当院では月曜日以外でも整形専門の先生と相談し最短でのご案内をさせて頂きます。少しでも今の治療に悩んでいる。や整形専門の先生に診察してもらいたい。などありましたらご相談ください。

少しでも愛犬と飼い主様に安心してもらい、一生の思い出に寄り添わせていただきます。