猫の肝臓: 重要な臓器の役割と疾患

こんにちは大田区大森イース動物病院です。

最近暑くなってきましたね。

猫の肝臓は、その身体機能において非常に重要な役割を果たしています。この記事では、肝臓の生理学的機能、解剖学的特徴、および一般的な肝臓疾患に焦点を当てます。

肝疾患について

1. 肝臓の生理学的機能

猫の肝臓は、代謝や解毒など、数多くの生理学的機能を担っています。その主な機能には以下が含まれます。

代謝: 肝臓は栄養素の代謝に重要です。糖や脂質、タンパク質の代謝を行い、エネルギー源として利用されます。

解毒: 毒物や代謝生成物を分解し、体外へ排泄します。

貯蔵: 血糖やビタミン、ミネラルの貯蔵を行います。

2. 肝臓の解剖学的特徴

猫の肝臓は、複雑な構造を持っています。以下はその主な特徴です。

葉状構造: 肝臓は複数の葉状構造で構成されており、それぞれの葉は肝細胞で構成されています。

肝臓血流: 肝動脈と門脈からの血流が肝臓に入り、肝静脈を通じて体外へ排泄されます。

3. 一般的な肝臓疾患

猫にはさまざまな肝臓疾患が存在します。その中でもよく見られるものには以下があります。

脂肪肝: 過剰な脂肪が肝臓に蓄積する疾患です。ファグラが有名ですね。意外ですが猫ちゃんは数日ご飯を食べないとなってしまいます。特に太っている子がご飯を食べないがとっても危険です。

肝炎: ウイルス感染や自己免疫反応によって引き起こされる肝臓の炎症。

肝硬変: 長期間の肝炎や肝障害により、肝臓組織が瘢痕化し、正常な機能が低下する状態。

これらの疾患は、早期発見と適切な治療が重要です。症状が見られる場合は、すぐに獣医師に相談することが大切です。

肝臓のガン:肝臓のガンもあります。なかなか症状は出ないので健康診断がとても大切です

胆管炎:肝臓の管の病気です。腸内細菌が入り込んで炎症が起きたりします。

まとめ

猫の肝臓は、その健康と全身の機能において極めて重要な役割を果たしています。肝臓の生理学的機能や解剖学的特徴を理解し、一般的な肝臓疾患に対する早期の警戒が、猫の健康を保つために不可欠です。肝臓は人だとサイレントキラーと言われるほど症状が出ません。気づいたころには手遅れのことが多いです。定期的な健康診断と適切な栄養管理は、猫の肝臓の健康を維持するうえで重要な要素です。特に画像検査が重要です。一般の病院ではエコー/超音波検査です。健康診断では血液検査のみではなく、エコー超音波検査もしましょう。