FIP(猫伝染性腹膜炎)治療
FIP(猫伝染性腹膜炎)治療
FIPは、早く見つけて早く治療を始めるほど、猫ちゃんの助かる可能性が広がる病気です。他院でFIPと診断された場合や、「もしかしてFIPかも」と感じた段階でも、まずはご相談ください。
こんなときはご相談ください
- 他の病院でFIPと診断されたが、そこでは治療ができないと言われた
- FIPの治療を行っている病院が見つからない
- お腹がふくらんできた、熱が続くなど、FIPかもしれない症状がある
- 治療にかかる費用や期間が心配
当院ではFIPの治療を行っています。診断の見通しがつき次第、できるだけ早く治療のご提案をします。
FIPとはどんな病気ですか
FIPは、猫コロナウイルスが原因で起こる病気で、治療をしなければ命に関わります。
猫コロナウイルスそのものは、多くの場合、強い病気を起こすウイルスではありません。ところが、強いストレスや免疫力の低下などをきっかけに、体の中でウイルスが変異し、FIPを起こすタイプに変わることがあります。
高齢の猫ちゃんでも発症しますが、報告の多くは2歳以下です。未去勢のオス、特定の純血種、多頭飼育の環境でも発症しやすいといわれています。
FIPの症状
FIPには大きく2つのタイプがあります。どちらにも共通して、食欲がない、元気がない、熱が出る、下痢や嘔吐をするといった症状がみられます。目の色の変化(赤みや白濁、黒目のまわりの変色)や、眼球の揺れ、まひ、けいれんなどの神経症状が出ることもあります。
ウェットタイプ
全身の血管に炎症が起こり、お腹や胸に水(腹水・胸水)がたまります。お腹がふくらむ、呼吸が苦しそうになるといった様子がみられます。
ドライタイプより進行が速く、治療をしない場合はおおよそ2〜4週間で命を落とすとされています。

ドライタイプ
慢性的な免疫の異常により、腎臓・肝臓・脳などに「肉芽腫」というしこりができます。しこりのできた場所によって、症状はさまざまです。
治療をしない場合はおおよそ2〜6か月で命を落とすとされています。ウェットとドライの特徴を併せ持つ「混合タイプ」もあります。

診断から治療終了までの流れ
STEP1 検査・診断
まず各種検査でFIPかどうかを調べます。他院で検査をお受けの場合は、そのデータをご持参ください。
FIPは早期の診断と治療開始が大切なため、できる限り当日中に結果が出る検査でスクリーニングを行います。
STEP2 治療方針の決定・投薬開始
FIPと診断した場合は、タイプや進行度、ご家庭の環境にあわせて、使用するお薬をご相談して決めます。
全身状態が悪いときは、数日間の通院または入院のうえ、注射薬で治療を始めます。
STEP3 通院と経過の確認
最初の注射・導入治療も含め、84日間の投薬が必要です。
はじめの1か月は週1回、状態がよければ翌月以降は2週間に1回通院していただき、貧血、アルブミンとグロブリンの比、胸水・腹水の量、リンパ節の大きさなどから効果を確認します。
投薬が終わる84日目まで、しっかり経過をみていきます。
STEP4 治療後の経過観察
84日間の投薬が終わったあとは、1〜3か月ごとに定期チェックを行います。
問題がなければ「寛解」と判断し、治療終了となります。
通院ペースの目安
| 時期 | 通院ペース |
|---|---|
| 最初の1か月 | 週1回 |
| 2か月目以降〜84日目 | 状態がよければ2週間に1回 |
| 投薬終了後 | 1〜3か月ごとの定期チェック |
※猫ちゃんの状態によって変わることがあります。
当院のFIP治療の考え方
FIPは、2019年ごろまで治療が難しい病気といわれてきました。いまは有効な抗ウイルス薬が登場し、治療できる病気になっています。
一方で、治療薬が高価であること、日本の動物用医薬品として承認されていない薬があることなど、多くの獣医師が悩みを抱えてきた分野でもあります。
近年は、人の新型コロナウイルス感染症の治療薬を転用した、比較的安価な選択肢も出てきました。
ただし、FIPのタイプや進行度によっては効果が十分でないことがあり、耐性ウイルスの出現や、取り扱う人への影響など、まだ分かっていない点もあります。
また、どのお薬でも、寛解から5年後・10年後にどのような影響があるかは、まだ十分には分かっていません。
それでも、治療をしなければ多くの場合は命を落とす病気です。当院は、まず目の前の命を守ることを大切にしています。
猫ちゃんの状態に加えて、ご家庭の環境や費用のご事情も伺い、条件に合うお薬の選択肢をご提案します。
FIP治療のよくあるご質問
他院でFIPと診断されましたが、そこでは治療ができません。相談できますか?
はい、ご相談ください。FIPは早く治療を始めることが大切です。前の病院での検査データや経過の報告書があれば、あわせてお持ちください。追加の検査が必要な場合は、ご相談のうえで当院で行います。
治療薬は、どのように選んでいますか?
FIPのタイプや進行度、副作用のリスク、ご家庭の環境などをあわせて考えて選びます。たとえば、動物実験で胎児への影響や骨の成長への影響などが報告されている薬があります。84日間と長く投与するため、妊娠中の方や小さなお子さんがいるご家庭では、積極的にはおすすめしにくい薬もあります。また、FIPのタイプや進行度によっては、効き目が十分でない薬もあります。
【要確認】当院で扱う薬剤名と使い分けの基準
FIPはほかの猫にうつりますか?
一般的には、FIPを発症した猫から、ほかの猫へFIPそのものがうつることはないと考えられています。猫コロナウイルスは腸などの粘膜で増えるのに対し、FIPは猫コロナウイルスが体内で変異し、免疫の細胞の中で増えることで起こると考えられているためです。
治療にはどれくらいかかりますか?
症状や状態によって異なりますが、最低でも84日間の投薬と経過の確認が必要です。
ほかの薬を飲んでいます。FIPの薬と一緒に使えますか?
多くのお薬は一緒に使えますが、組み合わせに注意が必要なものもあります。いま飲んでいるお薬があれば、受診のときにお持ちください。
治療費はどれくらいかかりますか?
診察時にご案内いたします。
FIPでお悩みの方は、イース動物病院へご相談ください
大切な家族である猫ちゃんの命を守るため、そして飼い主さまのお気持ちに寄り添えるよう、スタッフ一同、力を尽くします。早い診断・早い治療が大切です。まずはお電話または予約フォームからご連絡ください。
| 病院名 | イース動物病院 |
| 電話 | 03-3768-7606 |
| 所在地 | 東京都大田区大森西4-17-20 |
| 診療時間 | 9:30~12:30 16:00~19:00 |
| ご予約 | https://cp.miniique.com/oj3aqp/auth/login |
※受診の際は、他院での検査データ・経過報告書、現在飲んでいるお薬をご持参ください。